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スペインのおいしいもの5~子羊のモジェーハス(Mollejas)とゴルディージャス(Gordillas)~

スペインの内陸の食のベースは、やはり肉です。牛・豚・羊はもちろんのこと、成長しすぎないうちに食すことも非常に一般的です。※子牛をテルネーロ(ternero)、子豚をコチニージョ(cochinillo)、子羊をコルデーロ(cordero)と言います。

私のような、少しクセのある食べ物に目がない者などは、「羊」をおいしくいただけることが喜びの一つです。「羊」というと、日本のジンギスカンが真っ先に思い浮かびますが、スペインでは「子羊」の、しかもあらゆる部位を塩とコショウでいただくという、たいへん贅沢な食べ方をバルなどで手軽に楽しむことができます。

まずは子羊のモジェーハス(mollejas)から。
 
(レストラン・ナヘラ(Najera)にて。住所:Guzmán El Bueno, 55, Madrid)

モジェーハスとは胸腺(首下部にあるリンパの一種)のこと。私が食べたNajeraというレストランでは、カウンターのケースに生の子羊のモジェーハスが「食べてくれ」と言わんばかりに並んでいたので、頼んでみました。見た目は、色の薄い生レバーのような感じ。塩とコショウで炒めたあとは、写真のような感じになり、熱々でサーブされます。小さいサイズに切り分けられ、とても食べやすいです。味は「鶏のササミ+魚の白子」と言えばよいでしょうか。鶏ササミのさっぱり感とレバーのような臓物系のなめらかさを兼ね備えた味わいです。メディオ(medio:半サイズ)と言って出されたものが写真のサイズで、9.90€(1400円)でした。決して安くはありませんが、「おいしいものを食べたなぁ~」という満足感があります。

ちなみにレストランNajeraは、トリップ・アドバイザー(旅行者向けの情報サイト)のマドリッド・レストランランキングで2位に入っている名店です。といっても、1位のレストランに比べれば、まったく庶民派のレストランですので、気負わずに入れるお店です。特にシーフードが美味しいとされていますが、肉料理やタパスを含め、何を頼んでも美味しいです。狭い店なので、カウンター越しに調理風景を見られるのも良いです。コックさんいわく、自然派の食品と調味料にこだわっているとのこと。昼食・夕食をテーブルで希望の人は、予約必至です。

次に、子羊のゴルディージャス(gordillas)。
 
 (バル・ニサ(Nisa)にて。住所:Paseo Libertad 5,Arnedo)

ゴルディージャスとは子羊の腸と腸間膜(腸全体の形を維持するための膜)のことで、リオハ(Rioja)地方の名物料理です。このバルでは、ピンチョス(つまめるサイズの軽食)としてカウンターに並んでいて、スペイン人の友人が勧めてくれ、初めて食しました。店内には「Hay Gordillas:(本日)ゴルディージャスあります」と書かれていて、周りを見ると、みんなこれを食べていました。子羊ということでやわらかく、プリプリとした食感で、旨みがぎっしり詰まった身には肉汁がたっぷりです。1個1.5€(210円ほど)、日本の焼き鳥のような感覚で食べられる一品です。

ちなみに今回これを食べた場所は、リオハ州のアルネド(Arnedo)。フリークライミングのスポットと温泉がある小さな町です。運良くこの町出身のスペイン人と知り合いになり、クリスマスパーティーに招待されこの地を訪れました。バル・ニサは人気店らしく、地元の人々でごった返していました。友人なしではカウンターでこれを頼むのは不可能だったかもしれません。ゴルディージャスと赤ワイン…。まさに「リオハ」を実感したひと時でした。(マドリッドのどこで食べられるかは不明です。調査不足ですみません…。)

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アタシがスペイン生活!?

2013年8月で6歳になったアタシ。普通の日本の女の子。来年の4月から日本の小学校に通うのかと思っていたら、親の都合で1年間スペインのマドリッドで生活することになった。「行ってきまーす」
 
いきなりスペイン広場のドンキホーテとサンチョパンサの銅像下です。このお話は、父から読み聞かせてもらったことがあるので、若干の感動を覚えます。「これがあのドンキホーテか~。」
 
9月からいきなり現地の小学校に!!スペイン語できないけど、大丈夫なのかなぁ…。先生とはしっかり話がついてるのかいなぁ…。不安…。

まあ、この小学校、教科書とかはないみたいだし、母が筆入れ(estuche)を作ってくれたし。これからのスペイン生活、頑張ってみるかっ!

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エスコリアルって何?

土曜日、学校がないのでエスコリアルに行こうってことになった。「エスコリアル」って?まあ、よくわからないけど、ついていくしかないよなぁ~。

なんだー、このヘンテコな改札、えいっ!
 

スペインの電車もなかなか快適だなぁ~。よし、旅の予習だ。エスコリアル…。マドリッドから日帰りで行けるのか…。フェリペ2世が建設した壮大な修道院がある町かぁ…。うーん、さっぱりわからん…。
      
Renfe(国鉄)の駅からは上り坂で結構歩くなぁ~。やっとのことで見えてきた。森に佇む修道院か…。まあ、きれいだけどなあ…。壮大って言やー壮大だわ。でも、疲れるなぁ~。


おー、きれいな庭!こういのはイイねぇー。

     
あっ!休憩にビール!?あんたも好きだね~。 

 ほいじゃ、アタシも。

まあ、天気も良かったし、アイスも食べられたし。良しとするか。でも、真夏はかなりきついだろうなぁ~、乾燥してるし…。ちびっこは水分補給に気を配ろうね。

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トレド?エル・グレコって!?

親が、エスコリアルの次はトレドに行くと言い出した。「トレドを知らないものは何も知らないのと同じだ」とか、ずーっと言ってる。うーん、今度は2泊するらしい…。家でお絵書きでもしていたいなぁ~。

バスで1時間、トレドに到着。川に囲まれた景色がなかなかいいな~。その昔(6世紀半ば)、ローマ人が住んでいたところにゲルマン人がやってきて、この街を支配したんだって。昔のイベリア半島の首都ってことは、日本の京都みたいな感じかなぁ~?でも、違う民族に征服されたんだから、日本の京都とは少し事情が違うか…。

いやー、カテドラルか~。すごいんだけど、教会とか、いろんな所で見たから、もう飽きちゃったなぁ~。エルグレコって人も有名らしいんだけど…。ちょっと絵が暗くて、アタシの趣味には合わないわぁ~。

こうなったら、面白いマネキンで遊ぶしかないわぃ!

おまけにもういっちょう。それっ!

ダマスキナードには感心!鋼の板に金の糸を打ち込んで、いろんなデザインの工芸品を作るんだって、この道具で。

親がこんなの買ってたぞー。確かにきれいだわ~。ダマスカス(現シリア)から伝わった工芸だけあって、なんかイスラムチック。写真のみたいな幾何学模様が伝統的なダマスキナードなんだって。親いわく、誰かのお土産だって。えーっ、アタシのじゃないの~!?
(お土産屋"SIMON"にて)
おじさん、もう60年もやってるって言ってた。「自分は目がつぶれなくてよかった」だって。細かい作業で、本当に大変なお仕事なんだなぁ~。感服…。

おじさんとお話ができて、楽しいトレド観光になったよ。

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ドンキホーテのおじさんに会いに~カンポ・デ・クリプターナ~

親が「風車を見に行くぞっ!」って言い出した。もーう、12月の寒い時期にやめてほしいわ~。

アルカサル・デ・サン・フアンって街を拠点に、カンポ・デ・クリプターナとトボソ村に行くらしい。普通は車で行くのに、なんでうちは電車?親いわく、「だって、車で行ったら、ワイン飲めないじゃん」と。うーん、確かに。

ドン・キホーテのお話は、父も母も大好き。全章読んだんだって。父からお話を教えてもらって、アタシもけっこう好き。セルバンテスさんっていう人が17世紀の初めに書いて大人気になったんだって。騎士道小説を読みすぎて、自分も騎士だと思い込んで、冒険に出てしまうお話し。その当時もう騎士は時代遅れだったみたい。だから、ドン・キホーテが繰り広げる数々の馬鹿げた冒険のお話を、当時の人は面白おかしく読んだんだろうな…。今だったら「俺は侍だ!」と言って、ちょんまげをして刀を腰に付けた人が、武士道を語る、みたいな感じかなぁ。でも、そういう「一本筋の通った」人って、バカなようでもあり…、でも時代に流されないかっこ良さがあると思うなぁ。だから、アタシ、けっこう好きなんだろうなぁ~、このお話。

まずは、風車の町、カンポ・デ・クリプターナ(略してカンクリ)。行き方は、「マドリッド → アルカサル・デ・サン・フアン → カンポ・デ・クリプターナ」と電車を乗り継いで行きます。朝の10時頃、アルカサル・デ・サン・フアンに着いたら、すぐにカンポ・デ・クリプターナを通る電車が来た。この電車を逃したら夕方まで電車がないと駅員に言われた。危ないところだった。でも、電車で5分程度なので、タクシーでも大丈夫だけど…。

カンクリ駅に到着。駅員の人が、風車までの行き方を教えてくれました。げーっ、駅から風車の丘まで歩いて30分くらいかかるって。でも、行く途中にドン・キホーテのおじさんに会えたから、まっ、いいか。
 
カンクリの広場(Plaza Mayor)。趣のある教会。そして、セルバンテスさんにも会えました。

やっと風車の丘に到着。この風車を、ドン・キホーテは巨人と勘違いして突っ込んで行ったんだって。そして、見事に風車の羽に吹き飛ばされて瀕死の重傷。ほんとにドン・キホーテのおじさんって、おちゃめなんだから…。さっそくアタシたちもおじさんの真似をして…。

せっかくだからスケッチ。

アタシには、ドン・キホーテのおじさんと従者サンチョ・パンサが確かに見えた!やばいっ!アタシにもちょっと幻覚が…。
 
風車の中はこんな感じ。羽が回転すると中の歯車も回って、それで石臼も回って麦をすり潰すんだって。ちなみに、風車は、風の向きに合わせて三角の屋根ごと回転する仕組み。風向きは12個に分けられていたそうな。だから、それぞれの風車には12コの小窓がついているんだって。

この丘にあるレストランで昼食。かなり本格的なスペイン料理を出すお店。地下が洞窟のようになっていて、そこでお食事。とてもおいしかったです。レストラン「Cueva La Martina」(住所:Rocinante,13,Campo de Criptana)。

丘にあるインフォメーションでアルカサル・デ・サン・フアンに戻る方法を聞いたら、電車は本数が少ないので、タクシーしかないって。それで、タクシーの電話番号を教えてもらいました。⇒ ISABEL TAXI:655230274

タクシーに電話して、セルバンテスさんの銅像があった広場(Plaza Mayor)まで来てもらい、アルカサル・デ・サン・フアンへ。10€でホテルまで行けました。

寒いと思ったから、あまり気が進まなかったけど、天気が良くって気持ちがいい。好きなお話の舞台に来られて、良かったです。エスコリアルやトレドより、アタシは満足。明日は、トボソ村(ドン・キホーテが、ドゥルシネアというお姫様が住んでいると思い込んでいた小さな村)でーす。楽しみーっ!。

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