日本にもある焼き魚。ですから、「スペインのおいしいもの」と銘打って紹介するものではなないようにも思いますが、あえて書かせていただきます。
日本でお魚を尾頭付きで買う場合、魚種にもよりますが、2000円~5000円は覚悟しなければなりません。したがって、私の日本の生活では、尾頭付きの魚は、安価に購入できるサンマかイワシに限られます(涙…)。しかし、日本では高めの魚が、ここスペインでは考えられないくらい安い値段で買えます。鮭やアンコウのようなほんとに大きい魚は切り身で売られるのが一般的ですが、中くらいのお魚は、是非まるごと購入して、自宅での
オーブン焼きをお勧めします。
おススメの筆頭は、
スズキ。スペイン語でlubina(ルビーナ)と言います。まず、値段が手頃。1kgで10€くらいです。大人2人でつっつける程度の大きさのものは、だいたい500~600gくらいなので、値段は5~7€になります。つまり、700~1000円。塩を振ってオーブンに入れるだけ。身がフワフワ、脂分も適度。味はしっかりです。
これで6€は安すぎ!オーブンだとフワフワに仕上がります。ほほの部分、内臓までおいしく食べられます。
お次は、
へダイ。スペイン語でdorada(ドラーダ)と言います。タイの一種ですので形はマル型、色は黒です。こちらも値段が手頃。1kgで10~12€くらいです。スズキよりも脂があり、オーブンの中でジュウジュウと音を立てます。もちろん、こちらも身はフワフワです。
これで4.70€。これまた激安。余分な脂が出て、身の部分は程よい脂分ですこぶるおいしい。
<買い方>
・スーパーの鮮魚コーナーまたは市場に行けば、上で紹介したスズキとへダイはどこでも丸ごと
で売られています。
・指さしで買いたい魚を伝えます。大きさはさまざまなので、自分の好きな大きさの魚を選びま
しょう。
・上に書いたように、オーブン焼きだったら、魚のほほの部分も内臓もおいしく食べられるの
で、ウロコだけ取ってもらえば十分です。ですので、注文後に間髪入れずに、”
Quita sólo
escama, por favor.”(キータ・ソロ・エスカーマ・ポル・ファボール)と言いましょう。
スペイン人は普通、ウロコはもちろん、内臓、頭の部分、尾ひれ背びれなど、身の部分以外
はすべて店員に取り除くように指示します。ですので、店員によっては、こちらの意向も聞か
ずにいきなり内臓を取り出したり、尾ひれを切ってしまったりします。それを防ぐためにも、
上のフレーズを間髪入れずに言いましょう。また、このフレーズを言っただけでは不十分で
す。「ウロコを取る=ひれも取る」と思い込んでいる店員もいます。しっかりと店員の動きを
監視して、余計なことをしようものなら”Sólo escama!!”「ウロコだけだって!!」を連発して
ください。
監視を怠ったために、ウロコのみならず尾びれを切られてしまったことがありました。尾びれ
のない魚の塩焼き…。これほど興ざめなものはありません。
ちなみに…
生で食すわけではなくとも、魚は、やはり新鮮なものに越したことはありません。いつも鮮度のいいものを置いている店(例えばチャマルティン市場)を見つけておきましょう。また、普段の鮮度はそこそこの店でも、
火曜日に行くと新鮮なものが並んでいる店が多いです。火曜日は、スペインでは、ほとんどの店が仕入れ日にしているようで、客も多いです。
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