前回「NIE取得の道のり2」に続き、今回も、NIE申請の基本的な流れについて説明をしていきます。今回は、家族分の申請の流れについてです。
2.2 家族の場合 ※「家族」とは、学生ビザを持つ者の家族を意味します。この場合、私の
妻と子供です。
家族の場合も、NIE取得に関する基本的な流れは、本人分と同様です。しかし、異なる点があります。
・1回目の出頭が、アルーチェではなく
カニジェーハスであること(「NIE取得の道のり2」
を参照)。
・その出頭のにも、
事前のアポイントメントが必要なこと。
私のケースを言うと、まず、大学の留学生担当者を通して、カニジェーハスにメールをしてもらい、出頭の意志を表明しました。10日前後かかって、先方からカニジェーハスに出頭する日時を指定されました。これで、やっと、1回目の出頭を実現する手はずが整いました。
① 1回目の出頭:cita(シタ)を取り付けるための出頭
場所 :カニジェーハス
日時 :入国後30日以内の平日9:00~12:00
必要書類:・申請用紙(EX00という様式の用紙)
・本人のNIE
・家族全員のパスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ)
・大学の在籍を証明する書類(入学許可証、招聘状)とそのコピー
・戸籍謄本とそのコピー(日本でのビザ申請の際に提示したものでOK。翻訳とアポ
スティーユ証明が付いたもの。)
※申請用紙(EX00)は、当日、窓口で書かされることになるので、事前に用意する必要はあ
りません。
※本人のNIEがまだ発行されていない(申請中の)場合は、申請中であることを証明する書
類でOKです。1回目の出頭のみ終えている場合は、2回目の出頭日が書かれた紙。2回目
の出頭まで終えている場合は、受取証(resguardo)。
※戸籍謄本とそのコピーは
申請者の人数分必要です。例えば、妻1子供1の申請をする場合
は、同じコピーのセットが2部必要です。
※問題なく手続きが済むと、以下のものが配布されます。
・行政手続き開始通知書(Comunicación de Inicio del Procedimiento Administrativa)
・手数料払込用紙(tasa790という複写式の用紙)
※本人の場合とは異なり、家族の場合は、この日に2回目の出頭日が確定しません。後日、
連絡が行くので、手数料を払い込んで待つように指示されます。私のケースでは、約2週
間ほど経ってから、郵便で2回目の出頭日を知らせてきました(Nota Informativaという
紙)。出頭日はそのさらに25日程度後でしたので、1回目と2回目の間隔は約1ヶ月半ほ
ど空くことになります。
② 2回目の出頭:必要書類の提出と指紋撮影のための出頭
場所 :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
時間 :郵便で届いた書類で指定された日時
必要書類: ・郵便で届いた書類(Nota Informativa)
・パスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ)
・住民票(volante de empadronamiento)とそのコピー
・顔写真3枚(カラー写真、背景は白地に限る)
・手数料払込用紙(tasa790)の控え
※住民票は、役所で入手します(「NIE取得の道のり2」を参照)。
※必要書類には「顔写真3枚」と書いてあるのですが、実際に使用したのは1枚だけでし
た。
※問題なく手続きが済むと、受取証(resguardo)が発行されます(詳しくは「NIE取得の道
のり2」を参照)。
③3回目の出頭:できあがったNIEを取りに行くための出頭
2回目の出頭日から数えて、45日を過ぎない程度の日に、受取証を持って最後の出頭をします。受取証と引き換えにNIEが手渡されます。
場所 :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
時間 :12:00~18:00まで
必要書類: ・受取証(resguardo)
・パスポート
※場所について、2回目の出頭場所と同じ入口ですが、受け取り専用の窓口があり、外ま
で列になっています。20~30分は並びます。小さい子供であっても
必ず親と同伴で出頭せ
ねばなりません。
以上、このシリーズを3回に分け、NIEの基本的な知識、本人の申請方法、家族の申請方法を説明してきました。この通りに進めば、非常にあっさりとNIE取得となりますので、なにを仰々しく「NIE取得の道のり」などと銘打っているのかとお思いのことと思います。が、そこはスペイン。ただでは事を進めさせてくれませんでした…。だからこその「道のり」というタイトルなのです。4回目の次回は、「実践編」と題し、実際のプロセスとボヤきをお届けいたします。
[4回]
PR
COMMENT