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Renfe(レンフェ:国鉄) キセルで罰金!?

「日本の鉄道でキセル。バレたら罰金3倍料金。」そんなお話、聞いたことありますよね。ここスペインではどうなのか…。今回は、Renfeの罰金について。

Renfe(レンフェ)とは、スペイン国有鉄道のこと。マドリッドの中心地での移動は、地下鉄(Metro)か市内バス(EMT)が大変便利ですが、少し郊外に出かける、または、長距離列車で旅に出るといった場合には、おのずとRenfeを使うことになります。

マドリッドの中心から少し離れた郊外を結ぶ路線をセルカニアス(Cercanías:「郊外」という意味)、さらに離れた都市を結ぶ中距離、長距離列車をそれぞれメディオ・ディスタンシア(Medio Distancia)、ラルガ・ディスタンシア(Larga Distancia)と言います。

ちなみに、セルカニアスでは、マドリッドの中心を離れると、検札がなくなる駅が多くなります。駅舎はあり駅員もいますが、駅舎を出る際の検札もなく、自動改札もない駅が多くなるのです。出るときは、何も見せずにそのまま出られますし、入るときは券売機か窓口で切符を買って入場します。仮に買わなくても、ホームに上がり、乗車できます。また、下車の際、その駅までの料金が不足していたとしても、自動改札がない駅であれば、そのまま出られます。このように、自動改札がない駅に向かう場合、正規の料金をしっかり払うかどうかは、本人の良心に委ねられています。

(Pinar駅にて。少しわかりにくいですが、この線路沿いの砂利道を進んで行けば、そのままホームに上がれてしまいます。)

では、本題…。すでに月極定期券や10回券などを持っていて、その券がカバーする料金以上のゾーンに行く場合は、どうすればよいのでしょうか。

日本人だったら、次のように即答するはずです。
 
①とりあえず目的地まで行き、そこの駅で精算する。
②とりあえず乗車し、乗務員が来たら車内精算を申し出る。

残念ながら、スペインでは①と②のどちらも不正解です。さて、私がマドリッドの中心(チャマルティン駅)から郊外の世界遺産・アランフェス(Aranjuez)に行った時のケースをお話します。

私は、このブログの記事でも紹介している月極の定期券を持っています。カバーするゾーンはAからB2までです。アランフェスはC1のゾーンですので、この定期券だけでは運賃不足です。そこで、通常の日本人の思考にたがわず、①か②の方法で行くことを選択しました。

マドリッドの中心を離れ、草木のない大地が広がります。本を読み、旅の気分を感じながら、40分程度の旅程を楽しんでいました。そろそろアランフェスに着こうかというとき、2人の乗務員が検札に回って来ました。

まず、「ビジェーテ(切符は)?」と質問。当然、切符はないので、Aゾーンからの乗車を証明するために、定期券を見せました。何やら早口でまくし立てられ、最後に「12.6ユーロ(約1800円)だ」と言われました。高い…。自分はB2までの定期は持っているので、支払いはB3とC1の料金分だけのはず。「高くないですか!?」と聞き返すと、「サンシオン(sanción)だ!」と…。サンシオンの直訳は「制裁」、つまり、ここでは「罰金」の意味です。①か②の支払い方法以外にまったく想定していなかったので、唖然…。状況がよくわからず、次のやり取りが繰り広げられました。

私  :えっ、どうしてサンシオン?
乗務員:あんたの定期はB2まで。B3とC1までの分の切符を持っていないから…。
私  :だから、今、精算してください!または、アランフェスの駅で差額を払いますよ。
乗務員:ダメ。今、この時点で切符を持っていないんだから、それはサンシオンの対象。
私  :ええーっ!それじゃ、どうすればよかったんですっ?チャマルティンの駅は、改札口
    がないから、そのまま電車に乗れちゃうし…。
乗務員:チャマルティンで電車に乗る前に、切符売り場で自分の定期を見せるんだよ。それ
    で、アランフェスまで行くことを告げて、差額をその時点で支払って、切符を購入。
    それから乗車しないと、サンシオンになる。わかった!?はい、12.6ユーロね。
私  :じゃあ、事前にちゃんとチャマルティンで差額を払っていたら、一体いくらだったん
    です?
乗務員:1.8ユーロ。
私  :(閉口…)

高額な料金に怪訝(けげん)な顔をしていると、罰金の表のようなものを見せられ、12.6ユーロが正しい徴収額だということを確認させられました。しかたなく、罰金を支払うと、受領書を渡され…。
 

こちらとしては、悪意などまったくなく、あとで精算できるだろうと思っていただけなのに、まさかのサンシオン…。しかも、その罰金は、正規料金の「7倍」。非情…。

つまり、このような解釈なのだと思います。

日本では、通常はどこの駅でも自動改札、または有人の検札があるので、下車の際に乗車料金のチェックができる。その分、乗車中に、必ずしも目的地までの切符を持っていなくても良いのです。「後でしっかりと払ってね(♥)」という感覚…。しかし、スペインの場合、郊外では自動改札がない駅が多く、検札も行わないのが普通。乗車駅で一番安い切符を買い、そのまま遠くの駅で下車、なんてことがいくらでも可能。だからこそ、乗車中、常にその旅程をカバーする切符を携帯していなければ、それは罰金の対象なのです。

スペインのシステムが間違っている!などと言う気はありません。勝手に日本の常識を当てはめ、スペインの常識をしっかりと調べもせずにアランフェスに行こうとした私のミスです…。今回の件でボヤけるとすれば…、「罰金額の倍率、いささか高すぎるんじゃない?」ということくらいです。

日常、スペイン人の行動を見ていると、「何でもありかっ!?この国はっ!!」と思う局面が多々あります。しかし、今回の罰金のように、しっかりしているところはしっかりしています。細かいところは、細かいです。

キセルのスリルを味わうのは自由ですが、高額罰金のことを考えると、出発の駅で、しっかりと正規の料金を払ってから乗車することをおすすめします。また、日本だったら、「なんだか今日は天気がいいから、このまま終点の駅まで行ってみて、ぶらぶらしようかな…。」というような気ままな旅ができますが、スペインでは避けたほうがいいでしょう。万が一サンシオンなど徴収されたら、「ぶらぶら」どころではありません。高額罰金に「頭くらくら」です。
  
ちなみに、アランフェスの駅(終点)には自動改札がありました。受領書の紙切れしかない私は、自動改札からは出られません。日本とは違い、駅員室は少し離れたところにありますので、尋ねることもできません。どうしたものかと何分間かまごまごとしていました。しばらくして、ほかの客の対応を終えた先ほどの徴収員が下車してきました。「どうやって出ればいいの?」と聞くと、「ペルドン、ペルドン(すまん、すまん)」と言って自分のカードで自動改札を開けてくれました。

天気も悪いわ、罰金取られるわ…。とんだアランフェス観光でした。

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NIE取得の道のり2

「NIE取得の道のり1」では、NIE(Número de Identidad de Extranjero:ニーエと読む)についての基本的な知識をご紹介しました。今回から、手続きの基本的な流れをご紹介していきます。
 
ここで書く内容は、取得を済ませた後で、自分のケースを振り返りながらまとめたものです。実体験に基づいていますので、決して間違いはないと思います。が、スペイン語に堪能で、スペイン政府のHPなどから十分な情報を収集できるという方は、そちらを参考にしたほうが良いかもしれません。あくまで、「NIEの全貌について、いまいちピンと来ない…」という方に、このブログ記事が参考になるのではないかと思います。

また、前回も書いたように、これは1年間の学生ビザを持っている本人とその家族がNIEを申請する場合の事例です。仕事などで滞在されている方とは事情が異なると思いますので、注意ください。また、親切な語学学校や大学などでは、外国人留学生向けにしっかりと説明をしてくれたり、手続きを始めから終わりまで手伝ってくれたりする場合があるかもしれません。その場合は、そちらの指導に従ったほうが良いと思います。(私のケースでは、大学の事務の方がいろいろと手伝ってはくれましたが、間違えがあったりして混乱が生じたこともありました…。)


1.NIE申請の関係機関
 
① La Brigada Provincial de Extranjería y Fronteras de Madrid「マドリッド外国人入国・登
  録局」(住所:Avenida de los Poblados S/N)
  

     
 行き方:地下鉄5号線またはセルカニアスC-5線のアルーチェ駅(Aluche)から徒歩5分。
 
   
 
 
アルーチェ駅から見ると、遠くのほうにこのような黄色い建物が見えます。HPで確認したところ、同じ名前の機関がありましが、アルーチェ駅の近くにあるこの黄色い建物ですので、お間違えのないように。 この記事では、便宜上、「アルーチェ」と呼ぶことにします。
 
② La Oficina de Extranjeros de Canillejas
  「カニジェーハス外国人局」(住所:Calle San Faustino, 23)

 行き方:地下鉄5号線カニジェーハス駅(Canillejas)から徒歩10分程度

アルーチェとは異なり、駅から少し遠く、非常に小さい建物です。 以下、「カニジェーハス」と呼びます。

日本でのビザ取得の際、または様々な情報媒体などでも、「入国後30日以内に警察に出頭」と説明されていますが、要するに「30日以内に以上の機関に出頭せよ」という意味です。一般的にはスペイン人も、出頭するべき場所をcomisaría(コミサリア:警察署)と読んでいますので、上に書いたような長ったらしい名称を覚える必要はありません。

また、以上2箇所を挙げたのは、家族の分の申請が必要なケースのためです。学生ビザ所持者本人の申請だけであれば、場所はアルーチェのみで済みます。しかし、ビザ取得者の家族の分の申請の場合、カニジェーハスも関係してくるのです(「NIE取得の道のり3」でご説明します)。

ちなみに、アルーチェは内務省(Ministerio de Interior)、カニジェーハスは財務・行政省(Ministerio de Hacienda y Administración Públicas)の管轄です。家族の分の申請を行う場合、2つの機関にまたがる申請となるため、時間もかかるし、いろいろとやっかいな点があります(これについては「NIE取得の道のり4」でご説明します。)


2.申請手続きの流れ
 
「入国後30日以内に警察に出頭する」ということはこれまでにも再三書いてきました。しかし、NIEは、警察署に出向いたからといって、すぐに発行してくれるというものではありません。個人差はあるかと思いますが、入国後、初めて警察に出頭してから、少なくとも1ヶ月半~2ヶ月程度はかかります。それは、合計3回の出頭が義務付けられているからです。
 
「合計3回の出頭」の内容について、今回は、本人分の申請について説明をしていきます。(家族分の申請については、次回「NIE取得の道のり3」でご説明します。)
 
2.1 本人の場合 ※「本人」とは、学生ビザの取得者で、大学に籍のある者の意味です。この
          場合、この記事を書いている「私」のことです。

 
① 1回目の出頭:cita(シタ)を取り付けるための出頭

 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の2階)
 日時  :入国後30日以内の平日9:00~12:00
 必要書類:・申請用紙(EX15という様式の用紙)
      ・パスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ)
      ・大学の在籍を証明する書類(入学許可証、招聘状)とそのコピーパスポート
 
 
  ※citaとはアポイントメントの意味です。2回目の出頭の際に、必要書類を提出して指紋の
   写真を撮られますが、そのための予約を取ることがcitaです。「入国後、30日以内に警察
   へ」というのは、つまり「入国後30日以内に警察へ行ってcitaを取り付けなさい」とい
   う意味です。このcitaの予約は、ネットや電話などではできす、本人が自ら出頭して行わ
   なければなりません。  
   ちなみに、この1回目の出頭は、「無事に入国を済ませ、NIEを申請する意志がある
   ぞ」ということの表明になります。ですので、入国後、とにかく30日以内にこの出頭を
   済ませておけば、後は、何らかの問題で手続きが長引こうとも、罰せられる心配はあり
   ません。

 
 
 
   ※申請用紙(EX15)は、親切な大学の留学生担当者ならくれますし、スペイン政府のHP
   からもダウンードが可能です。http://extranjeros.empleo.gob.es/es/ModelosSolicitudes/Mod_solicitudes2/index.html
 
  ※パスポートと招聘状のコピーは、大学の留学生担当者から、持って行くように言われて
   いましたが、実際には提出の義務はありませんでした。ちなみに、建物の外には有料の
   コピー機が設置されています。
  
 
 

  ※citaの手続きが無事に済むと、以下のものが配布されます。

   ・2回目の出頭の日時と必要書類(②を参照)が記された紙
   ・手数料払込用紙(tasa790という複写式の用紙)


② 2回目の出頭:必要書類の提出と指紋撮影のための出頭

  必要書類を提出し、指紋(huella)の撮影を行います。手続き開始までにかなりの時間(1
 ~2時間)並んで待つことを覚悟して行ってください。

 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
 時間  :1回目のcitaの際に指定された日時
 必要書類: ・パスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ)
       ・大学の在籍を証明する書類(受入許可証)とそのコピー
       
       ・顔写真1枚(カラー写真、背景は白地に限る)
       ・手数料払込用紙(tasa790)の控え
       ・住民票(volante de empadronamiento)
  

  ※大学の在籍を証明する書類について、大学の留学生担当者に相談したところ、新たな
   「受入許可書」が必要とのことでした。そこで、その担当者を通して、指導教授に新た
   な作成受入許可書を作成してもらいました。      
 
  ※顔写真のサイズは、tamaño de carnetとされています。正確なサイズはよくわかりませ
   んが、縦4cm×横3cm程度であればOKです。ただし、背景の白地は守らねばなりませ
   ん。
    
 
  ※手数料の払込は、1回目の出頭で配布された用紙(tasa790)で行います。どこの銀行
    でも払込が可能です。用紙を見せれば、何も言わなくても処理をしてくれます。料金は
   12.50€です。
  
 

  ※住民票は役所で入手します。
   NIE取得のためには、必ず居住している場所の証明が必要となります。これをvolanteと言
   います。居住している市にあるどこの役所でも発行が可能です。例えば、マドリッド市内
   に住んでいるのであれば、チャマルティン地区にある役所でもモンクロア地区にある役所
   でも自分の住民票が取れます。
   ただし、日本の役所のように、いつ行っても対応をしてくれるわけではありませんので、
   行くに際して事前の予約が必要です(ちなみにこれもcitaと言います)。電話で予約が可能
   ですが、スペイン語でも電話が難しい場合は、HPでも予約ができます。 
    (https://www-s.munimadrid.es/CitaNet/Concertar.do?)

  ※※役所に行く際の必要書類(※以下は、アパートを借りている場合の必要書類です。)
    
    ・パスポートのコピー
    ・賃貸者(大家さん)の身分証明書(DNI)のコピー
    ・アパートの契約書
    ・申請書(以下のHPから入手可能です。「Volante」の欄の下にある「Descargar
     impresos」をクリックするとダウンロードできます。
https://sede.madrid.es/portal/site/tramites/menuitem.619dfa2990e56405bb8d69f6ecd08a0c/?vgnextoid=5388a38813180210VgnVCM100000c90da8c0RCRD

さて、NIEの2回目の出頭に戻ります。上記の必要書類を出し、問題がないことが確認されれば、指紋の撮影です。備え付けの読み取り機に指を押し当てて、採取完了。別の窓口に行くように指示をされ、そこで受取証(resguardo)が発行され、2回目の出頭は終了します。受取証には、この日から数えて45日以内にNIEを取りに来るように指示が書かれています。しかし、「45日以内」と言っても、すぐ翌日に取りに行っても、NIEはできあがっていません。「いついつに取りにきなさい」と、正確な日時も告げれませんので、早すぎず、また45日を過ぎない程度の日にちに取りに行くことになります。
ちなみに、妻のケースでは、「20日後だったらできあがっているよ」と担当者に言われました。実際に、そのくらいの日に取りに行ってみると、NIEができあがっていました。「20日後」というのがある程度の目安になるかもしれません。

 
 
 ③3回目の出頭:できあがったNIEを取りに行くための出頭
 
 2回目の出頭日から数えて、45日を過ぎない程度の日に、受取書を持って最後の出頭をしま
す。受取証と引き換えにNIEが手渡されます。
 
 
 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
 時間  :12:00~18:00まで
 必要書類: ・受取証(resguardo)
       ・パスポート
 
  ※場所について、2回目の出頭場所と同じ入口ですが、受け取り専用の窓口があり、外ま
   で列になっています。20~30分は並びます。

以上、今回は、本人分のNIE申請の基本的な流れについてだけ説明しをしました。簡単にまとめると、「住民票(volante)を役所で入手」→「アルーチェにてcitaの取り付け」→「書類提出と指紋撮影」→「受け取り」という流れで進んでいくわけです。

大学や職場などで、スペイン人の助けを借りられると思いますので、最大限の援助をもらうことが望ましいです。1ヶ月半~2ヶ月の長丁場ですので、何か理不尽なことが起こっても、根気強く行動してください。

次回「NIE取得の道のり3」では、家族分の手続きの流れをご紹介します。

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マドリッド 2013年の観光客「減」

2014年1月22日(水)

スペインと言えば、フランス、アメリカに次ぐ観光大国。しかしながら、または、それだからこそ、マドリッドの2013年度の観光客の数が減ったことについて、大きく紙面を割いて取り上げられています。
  
”20minutos”(情報源としている無料紙)の見出しにはこうあります。
 
 「Pésimo 2013 turístico para Madrid pese al repunte de diciembre」

翻訳すれば、「12月には回復、しかし2013年のマドリッドの観光はひどかった」というものです。記事によれば、2013年のマドリッドへの観光客は422万人。2012年の数よりも5.3%少ない数字だということです。マドリッド市政は、12月の回復を誇らしげに語っているそうですが、年末は休暇などで観光客が増えるのは当たり前、楽観視できないとマスコミは懸念を表明しています(私も同感です)。

マドリッド市への観光客が減ったのなら、スペイン全体でも減っているのだろうと思いきや…、実は、スペイン全体での観光客は6,000万人を超え、他の主要都市では客が増えているのです。
 例)バレンシア 11.4%増、 カタルーニャ 8%増、 バレアーレス諸島 7.2%増 etc.

記事では、マドリッド市の観光政策の失敗を原因に挙げています。それに加えて、治安の問題、大気汚染の問題、交通料金の高さ、公共空間の魅力減退などが並びます。が、生活してみると、これら指摘されている問題のどれも当たっていないのではないかと思います。治安は良いです。空気は東京よりは良く感じますし、星もきれいです。交通料金は他の都市と変わりありません。公共空間ですが、アジアの我々にとっては、町並みなど、非常に美しく感じます。

思うに、マドリッドは芸術の街です。プラド美術館をはじめ、大小様々な美術館があり、優れた絵画の宝庫です。教会や修道院も多く、建築なども素晴らしいです。しかし、その不動の芸術作品たちに囲まれ、観光地として成熟しきってしまった感があります。これから、新たな魅力を開拓していくには、並大抵の発想では、観光客の減少に歯止めはかかりません。先の原因分析では少し甘いのでは、と心配してしまう次第です。

スペイン全体では観光客が確保できているのだからいいのでは、という考え方もありますが、マドリッドにとっては、それは大変危険な考え方です。スペインはバスク州やカタルーニャ州をはじめ、自治意識の強い州が集まって出来上がっています。これ以上マドリッドの観光収入が悪化し、他の州の足をひっぱるようなことになると、一気に各州の独立の気運が高まってきます。特にカタルーニャ州などは、ガウディーを武器に、一つの国として独り立ちしたい雰囲気が満々です。カタルーニャ州に独立されたら、マドリッドは、スペインはどうなってしまうのか…?

マドリッドは首都として、今後の観光政策をどうするか、大きな変革を余儀なくされている…。この記事から、そんなことを考えました。

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スペインのおいしいもの7 ~ ケソ・マンチェーゴとメンブリージョ ~

今回の一品。スペインであればどこでも食べられ、決して珍しいものではありません。また、すでにいろいろな情報源で紹介されています。しかし、「この組み合わせ、よく思いついたっ!」と褒めてあげたいくらい好きな一品なので、あえて紹介をさせていただきます。

マドリッドのバルやレストランでチーズといえば、大抵の場合、ケソ・マンチェーゴ(queso manchego)を指します。直訳すれば「ラ・マンチャ地方のチーズ」ということになります。羊のミルクが原料のため、かなりクセがあります。また、硬くてパサついた食感なので、個人的には、そのまま食すことはあまりありません。
 

しかし、しかし!!これを、あるものと一緒に食べると、そのクセは「まろやかなアローマ」と化し、パサつきは「心地よい舌触り」と変化します。この「あるもの」、その名をメンブリージョ(membrillo)と言います。


(近所のセレクトショップで買ったメンブリージョ。500gで5.40€:約760円)

メンブリージョ(membrillo)を辞書で引くと「マルメロ」と出てきます。日本ではあまり馴染みのない名前ですが、カリンに近い果物ということ。これを砂糖煮にして固め直したものが、この写真の物体の正体です。甘さと同時に爽やかな酸味。少しザラついた食感で果肉の名残が感じられ、ナチュラル感があります。

これを、適当な大きさにカットし、ケソ・マンチェーゴの上にのせて食します。

(こんな感じ。レストランやバルなどでも、たいへん一般的な一品。)

普通のチーズが持つ味となめらかさでは、主張が足りなすぎてメンブリージョと同化するのみです。しかし、ケソ・マンチェーゴの場合、その「クセ」とメンブリージョの甘味と酸味がこの上なくマッチします。その「パサつき」はメンブリージョの適度な水分と相まって、ちょうど良い食感へと変化します。

スペインでは、どこでも食べることができるこの一品。しかし、家庭で試すと、さらに自分の好きな味を追求することができます。ケソ・マンチェーゴは、その熟成度合いによって、フレスコ(fresco)、セミクラード(semicurado)、クラード(curado)、ビエホ(viejo)の4種に分けられます。自分の好みに合わせて、ベストな組み合わせを探してみてはいがかがでしょうか。

ちなみに、近所の肉屋でケソ・マンチェーゴを買う際、「メンブリージョと食べるには?(con membrillo?)」と聞くと、「セミ(semicurado)」という答え。確かに、一番合うような気がします。

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NIE取得の道のり3

前回「NIE取得の道のり2」に続き、今回も、NIE申請の基本的な流れについて説明をしていきます。今回は、家族分の申請の流れについてです。
 
2.2 家族の場合 ※「家族」とは、学生ビザを持つ者の家族を意味します。この場合、私の
          妻と子供です。 

家族の場合も、NIE取得に関する基本的な流れは、本人分と同様です。しかし、異なる点があります。

 ・1回目の出頭が、アルーチェではなくカニジェーハスであること(「NIE取得の道のり2」
  を参照)。
 ・その出頭のにも、事前のアポイントメントが必要なこと。

私のケースを言うと、まず、大学の留学生担当者を通して、カニジェーハスにメールをしてもらい、出頭の意志を表明しました。10日前後かかって、先方からカニジェーハスに出頭する日時を指定されました。これで、やっと、1回目の出頭を実現する手はずが整いました。

① 1回目の出頭:cita(シタ)を取り付けるための出頭

 場所  :カニジェーハス
 日時  :入国後30日以内の平日9:00~12:00
 必要書類:・申請用紙(EX00という様式の用紙)
      ・本人のNIE
      ・家族全員のパスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ) 
      ・大学の在籍を証明する書類(入学許可証、招聘状)とそのコピー
      ・戸籍謄本とそのコピー(日本でのビザ申請の際に提示したものでOK。翻訳とアポ
       スティーユ証明が付いたもの。)

  ※申請用紙(EX00)は、当日、窓口で書かされることになるので、事前に用意する必要はあ
   りません。
  ※本人のNIEがまだ発行されていない(申請中の)場合は、申請中であることを証明する書
   類でOKです。1回目の出頭のみ終えている場合は、2回目の出頭日が書かれた紙。2回目
   の出頭まで終えている場合は、受取証(resguardo)。
  ※戸籍謄本とそのコピーは申請者の人数分必要です。例えば、妻1子供1の申請をする場合
   は、同じコピーのセットが2部必要です。 
  

   ※問題なく手続きが済むと、以下のものが配布されます。

   ・行政手続き開始通知書(Comunicación de Inicio del Procedimiento Administrativa)
   ・手数料払込用紙(tasa790という複写式の用紙)

  ※本人の場合とは異なり、家族の場合は、この日に2回目の出頭日が確定しません。後日、
   連絡が行くので、手数料を払い込んで待つように指示されます。私のケースでは、約2週
   間ほど経ってから、郵便で2回目の出頭日を知らせてきました(Nota Informativaという
   紙)。出頭日はそのさらに25日程度後でしたので、1回目と2回目の間隔は約1ヶ月半ほ
   ど空くことになります。
 
② 2回目の出頭:必要書類の提出と指紋撮影のための出頭
  
 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
 時間  :郵便で届いた書類で指定された日時
 必要書類: ・郵便で届いた書類(Nota Informativa)
       ・パスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ)
       ・住民票(volante de empadronamiento)とそのコピー
       ・顔写真3枚(カラー写真、背景は白地に限る)
       ・手数料払込用紙(tasa790)の控え

  ※住民票は、役所で入手します(「NIE取得の道のり2」を参照)。
 
  ※必要書類には「顔写真3枚」と書いてあるのですが、実際に使用したのは1枚だけでし
   た。
  ※問題なく手続きが済むと、受取証(resguardo)が発行されます(詳しくは「NIE取得の道
   のり2」を参照)。
 
  
 


③3回目の出頭:できあがったNIEを取りに行くための出頭
  
2回目の出頭日から数えて、45日を過ぎない程度の日に、受取証を持って最後の出頭をします。受取証と引き換えにNIEが手渡されます。
 
 
 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
 時間  :12:00~18:00まで
 必要書類: ・受取証(resguardo)
       ・パスポート
 
  ※場所について、2回目の出頭場所と同じ入口ですが、受け取り専用の窓口があり、外ま
   で列になっています。20~30分は並びます。小さい子供であっても必ず親と同伴で出頭せ
   ねばなりません。

以上、このシリーズを3回に分け、NIEの基本的な知識、本人の申請方法、家族の申請方法を説明してきました。この通りに進めば、非常にあっさりとNIE取得となりますので、なにを仰々しく「NIE取得の道のり」などと銘打っているのかとお思いのことと思います。が、そこはスペイン。ただでは事を進めさせてくれませんでした…。だからこその「道のり」というタイトルなのです。4回目の次回は、「実践編」と題し、実際のプロセスとボヤきをお届けいたします。

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