発信するブログ「あっちのタバコ屋」。すなわち… otro estanco 忍者ブログ

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スペインのおいしいもの8 ~ サラホス(zarajos) ~

まずはこの写真から。
 
このケッタイな形をした食材。その名をサラホス(zarajos)というクエンカ(Cuenca)の名物タパス。植物(主にぶどう)のつるを交差させ、そこへ子羊の小腸をぐるぐると巻きつけているため、このような状態になっています。1個3.00€。これを調理してもらうと、次の写真のようになります。

この店では、カラっと揚げ、シンプルな塩味とレモンでいただきます。アツアツです。生の時に刺してあった植物のつるが、そのまま串代わりになり、画期的。なるほどと思わせます。臓物特有の弾力のある食感とコク。お酒がすすみます。

この店では、このブログでも紹介したモジェーハス(mollejas:子羊のリンパ)や、その他、定番の臓物料理のカジョス(callos:胃袋の煮込み)やリニョネス(riñones:レバー)なども賞味できます。店頭のケースには、オレーハス(orejas:豚の耳)もっ!!勢いで頼んでみました。
 
うーん、豚の耳にしか出せないコリコリ感とねっとり感。この相反する食感がたまりません。一人前5.00€ですが、半人前で頼んで3.00€で作ってくれました。少量をいろいとと食べたい日本人にもやさしいお店です。

ちなみに1人前は「ウナ・ラシオン(una ración)」と言います。たいていの店は量が多いです。ですので、半人前「メディオ・ラシオン(medio ración)」で頼むのが、いろいろな料理を試すコツです。

お店はここ。何か、日本の焼き鳥屋に来たような感覚で、雰囲気も楽しめます。臓物系に目がない方には、おすすめのお店です。 ※しょっぱめの味が苦手の方は、「塩、少なめ」(menos sal:メノス・サル)で注文すると良いかと思います。)
 
(Casa Toni  住所:Calle Cruz,14, Madrd)

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電車とバスでピレネー・スキーへ4 ~ リェイダ再び ~

ビエージャからバスで、再びリェイダに到着。いやー、バケイラ・ベレットでのスキー、楽しかったけど、相当疲れたわ~。

でも、いいことがありました!もう小学生だからって、親がお年玉くれましたーっ!なんと、6€!!まだ、その価値がよくわかならないけど、とにかく、これで何か好きなものが買えるんだよなぁ~。やったー!!

これは、ロスコン・デ・レジェス(roscón de reyes)。普通の子なら、こんなの買うのかなぁ~。年末年始に食べるクリスマスケーキらしいんだけど。アタシは、こんなものには使いません。

すでに6€の使い道、決まってまーす。ここリェイダで、またスケートやっちゃいまーす。親には…

「せっかくのお年玉なんだから、もう少しよく考えて使ったら?」とか…
「1年は長いんだから、これから買いたいものが出てくるかもよ。」だの…
「もう少し、冷静になりなよ。」などなど…

いろいろな提案をされましたが、聞く耳、持たず。往路でリェイダに来た時にやった、あのスケートなるものを、もう一度やっておきたいのです…。アタシ、スキーより興奮してる?

さて、さっそくリンクへ。おっ、今回はいきなりペンギンが使えるぞ!!
(支え用のペンギン)
小さい子供のみに許される特権。このペンギンでスーイスイ。

やっぱ、アタシにはスケートのほうが合ってるかも…。いやー、楽しい!日本にもスケート場があるらしい。帰ったら、また絶対にやるぞっ!!もらったお年玉を、全部その日に消費する…。アタシって「ワイルドだろぉ~」(古いか…?)。

さて、夕食だーっ。親が、往路の時に行ったレストランが気に入ったって言って、またそこに行くらしい。まあ、アタシも嫌いじゃないけど…。

レストラン「El Galeo」(住所:Calle Anselm Clave,17,Lleida)に到着。ちょっと、早く着きすぎたみたい…。まだ、タパスメニューしかやっていないって…。もう夜の7時過ぎだっていうのに…。

まずは、エスケイシャーダ・デ・バカラオ(esqueixada de bacalao)。タラのマリネです。おー、生臭くなくて、さっぱりしておいしいなぁ。
 

お次は、カラコレス・ア・ラ・ジャウーナ(caracoles a la llauna)。

 うわーっ、何してくれてんねん、親!!。カタツムリじゃん!!これをアタシに食べさせるかーっ!!
 
こうやって、串で中身を出して、マヨネーズでいただきます。ちなみにこれ、ここリェイダの名物料理だそうです。料理名にあるジャウーナ(llauna)っていうのは、この金属の調理器具のこと。これでカタツムリを焼くから、カラコレス・ア・ラ・ジャウーナ(caracoles a la llauna)っていうわけ。親は「うまい」と言って食べてますが、アタシは遠慮しておきます…。

さて、一夜明け、鉄道リェイダ駅へ。あとはマドリッドへ戻るだけ。「電車とバスでピレネースキーへ」もこれで終わりです。スキーは疲れたけど、スケートができてリフレッシュになりました。帰ってから、また学校、頑張るぞー! 
(リェイダ駅にてAVEを待つアタシ)

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スペイン王室のお給料?

2014年2月3日の”20minutos”(情報源としている無料紙)で見つけた記事です。
 
 「La reina cobra 131.739 euros al año; y Letizia, 102.464」

翻訳すれば、「レイナは年間131,739ユーロ、レティシアは102,464ユーロ」となります。レイナはレイナ・ソフィア王妃のことで、レティシアはレティシア・オルティス王太子妃のこと。つまり、この記事は、スペイン王室の給与のこと。(ちなみに、スペイン語では、「.」は小数点ではなく単位の区切りとして使われます。小数点は「,」で表します。)

日本では、国庫から皇族へ支払われるお金は給与とは呼ばす、内廷費と呼ばれ、年間3億2400万円と決められているそうですが、このような話題が新聞の一面に出てくることはあまりありません。

さて、スペインでは、王室一人一人に支払われる給与(sueldo)が新聞の一面にデカデカと掲載されております。

フアン・カルロス国王 292,752€(日本円でざっと計算して4000万円強)
レイナ・ソフィア王妃 131,736€
フェリーペ王太子   146.376€
レティシア王太子妃  102.464€
エレーナ王女     25,000€
クリスティーナ王女  0€

これらの数字に特に驚きはありませんが、記事には、さらに詳しく王室総費用とそれに占める王室各個人の給与割合などが細かく分析されいたので、「へー、ここまで詳細に公表しているのか」と感心した、ただそれだけです。

ちなみに、クリスティーナ王女ですが、夫(イニャキ・ウルダンガリン)の仕事の関係(テレフォニカの北米及び南米の広報担当取締役)でアメリカに在住しています。スペイン国庫からは何ももらっておらず、感心するのですが…。しかし、昨年より、夫のイニャキが非営利団体の公的資金を私的に流用した事件で容疑者となっていて、この事件にからみ、クリスティナ王女にも共謀した疑いが出てきました。そのため、スペイン検察はクリスティナ王女にも裁判所への出廷を命じました。王家が裁判所に出廷するなんて、さすがはスペイン。意外とルールにはシビア。不正を上層部でもみ消したりは致しません。

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NIE取得の道のり4 ~実践編~

前回「NIE取得の道のり3」までで、NIEの基本的な知識、本人の申請方法、家族の申請方法を説明してきました。これまでの記事で書いている通りに事が進めば、非常にあっさりとNIE取得となります。が、そこはスペイン。ただでは事を進めさせてくれませんでした…。シリーズ4回目の今回は、「実践編」と題し、私自身のケースをご紹介します。実際の手続きのプロセスとボヤきをお届けいたしたいと思います。

※今回は、ほぼ「ボヤき」ですので、手続きの概要をご覧になる場合は、この記事のシリーズ(1~3)までで十分です。

 
1.「たらい回し」はやめて!

家族申請は、これまでの記事で紹介したとおり、カニジェーハスが最初の出頭先です。しかし、実のところ、ある理由で間違った場所に出頭してしまい、疲労を余儀なくされました。まずは、そのエピソードとボヤきから。

実は、NIEの申請にあたり、まずは私が籍をおく大学の事務に相談に行ったところ…

「家族に申請については、アルーチェに行った際に、本人の申請と併せて、家族申請に必要書類等、どうすれば良いかを確認するのよ。」

と指示をされていました。そこで、アルーチェに最初に出頭した際、「自分の申請と併せて家族の申請もしたいのだが…」と尋ねたところ、「ここじゃない。他の場所だ!!」と一蹴されました。そして、場所を指示されました。その場所というのは、これまた「外国人担当局(Información Extranjería)」(住所:Calle Manuel Luna 29)という場所でした。最寄りは、地下鉄1号線のエストレーチョ駅(Estrecho)でした。しかたなく、徒歩も含めて1時間程度かけ(雨が降っているにもかかわらず)指示をされた場所まで行きました。

現地に着くと、自分と同じように外国人が家族のパスポートなどを持って待っていました。その光景を見て「確かに家族の申請はここなんだ」と思いながら、番号札を取り、待ちました。番号を呼ばれ、窓口へ。これまでの経緯と家族の申請のためにここへ来た旨を伝え、パスポートを提示しました。何やらパソコンで調べ始め、待つこと5分程度。

「なんだかわからないけど、コンピューター上にあなたのデータが現れない、処理できない」

と…。続いて、何やら証印付きの紙切れを渡され「メールでここに連絡しろ」と言われ…。何が何だかよくわからないので、「もっとちゃんと説明してほしい」とお願いしましたが、「アタシだってわからないわよ、コンピューター上に出てこないんだから!!とにかく、アンタたちのパスポートをスキャナーでデータ化して、ここに送信しろ!」と怒り口調。「スキャナーなんて持っていない」と反論するも、「それは知ったこっちゃない」と取り付く島もなし…泣く泣く退散する結果となりました…。

紙にはこう書いてありました(日本語訳)。

「学生ビザを所持する当該学生およびその家族は、勉学のための滞在許可において未だ適切に処理をされておりません。指紋採取に先立ち、informaciongeneral.madrid@seap.minhap.esに連絡し、データ入力の許可を取り付けてください。その際、パスポートの添付を。」

つまりは、「上記のアドレスに、パスポートのデータを添付して、上記のことをお願いするメールを書け」というのです。スペインに来たばかりで、まったく入国管理のシステムのわからない私にとっては、寝耳に水。しかたなく、その足で、大学の事務に駆け込むことにしました。

理解の範囲を超えた事態に、大学へ戻り、事務の協力を仰ぐことに。たらい回しになった経緯を伝えると、何かを思い出したらしく…。

「ごめん、ごめん。君みたいなケースは、アルーチェじゃなくて、まずはInformación Extranjeríaに連絡をしておかなくちゃいけなかったんだ!」

と無邪気に言われてしまいました。いつもは、普通の留学生を相手にしているので、私のように家族を伴うケースには不慣れだったようです。その場で、パスポートをスキャンしてもらい、上記のメールアドレスへ添付、同時に「手続きの開始願い」の文面を先方へ送ってもらいました。これで、あちらからの返信を待つだけだということです。

9時に家を出て、この時点で15時。不慣れな土地勘とたらい回しのせいで、時間以上の疲労を感じます。本来せねばならない手続きをまとめると以下です。

 ・自分、または所属機関の担当者を介して、上記に書いた外国人担当局(メールアドレスへ
  メール)へ連絡をする。その際、家族の手続きを開始してほしい旨を伝え、パスポート(顔
  写真とビザのメージ)のデータを添付する。
 ・1週間程度で、先方から、出頭日と場所を告げられる。私のケースでは、返信をもらうのに
  8日間、出頭日はさらに2週間ほど先でした。場所は、カニジェーハスです。
 ・そして、告げられた日時にカニジェーハスに出頭する。

以上をもって、家族のNIE申請はスタートするというわけです。今回、籍をおく大学の事務スタッフの間違いでこのような「たらい回し」に遭いましたが、その事務の人にボヤくつもりはありません。間違いは誰にでもあります。しかしながら…

ボヤき1:縦割りもほどほどにしてくれぃ!!

スペインの行政手続きは「似たようなものでも別の場所」ということが多々あります。そして、それぞれ自分の仕事の範囲しか把握していません。今回のケースも、初めにアルーチェに行った際に、「家族の申請にあたっては、まずInformación Extranjeríaにメールで連絡しなければならないのよ」と一言くれれば、歩き回らずに済みました。しかし、スペイン人の性格として、「それはわからないので、ちょっと調べます」というのは、あまり一般的ではないようです。とにかく、何も把握していない人でも、自信を持って「それなら、ここじゃなくて~へ行け」と言い切るので、困ります。「わからない」と言ってくれれば、こっちもに「他の担当者に聞く」など、やりようがあるのに…。このスペイン人気質に「縦割り」が合わさるので、こちらとしてはたまりません。

日本も縦割り業務の「ムダ」が指摘されて久しいですが、こちらは、想像以上に縦割りです。このブログの過去の記事「荷物に関税をかけられたら」でも紹介したとおり、同一の手続きでも、あっちこっちに行かされます。とにかく、先方ではなく、こちら側が時間もお金も体力も消費させられることになります。縦割りもいい加減にしてほしいと…、ボヤきたくなります。


2.処理の不具合も頻繁に!!

いろいろとあった後、家族(妻1子1)の2回目の出頭、つまり指紋採取の日。(ちなみに、この時点で、すでに入国から2ヶ月と15日程度たっています。)先方が郵便で通知してきた日時にアルーチェへ出頭しました。16:00~18:00までとなっていたので、17:00頃に到着。その時間帯は、家族の申請の時間帯らしく、寒空の下、子連れの申請者が目立ちました。アルーチェは、屋内に待合室があるわけではないので、夏は炎天下、冬は寒空の下で待たされることになります。正式な滞在許可を前にした、一種の「忍耐力検査」のような意味合いでしょうか…?

1時間10分ほど待ったのち、やっと建物の中へ。中でも10分ほど待ちました。いつものとおり「siguiente(次の人)」の声に反応し、窓口へ。これまた、運悪く、無愛想でやるきのなさそうな女性の窓口に…。おそらくは「ザ・無愛想・世界大会」の上位に食い込むつわ者です。

さて、家族申請の必要書類を提出。実は、事前に郵送されてきた提出書類リストには「顔写真3枚」と書かれていたのですが、提示するやいなや、ぶっきらぼうにこちらに2枚を投げつけて来ました。

私 :いらないの?
係員:いらない。
私 :じゃあ、どうして必要書類に「3枚」って書いてあるの?
係員:(無視)
私 :・・・。

次に、妻の申請に関して…

係員:子供はできたけど、奥さんのはコンピューター上に記録が出てこない。だから、今日は手
   続きを進められないわ。
私 :どうして?
係員:わからない。明日の9時から13時の間にもう一度来て。この紙を見せれば、並ばないで手
   続きができるから。

そう言って、ハンコ付きの紙を渡されました。

ボヤき2:必要あるものだけ「必要書類」としてくれ!!
     
  
 必要書類リストに「顔写真3枚」って書いておきながら1枚しか必要ないって…。一体どうい
 うこと?3枚もサイズをそろえるの、地味にめんど臭かったぞっ!!

ボヤき3:そっちの仕事をちゃんとやってから、出頭要請をしてくれ!!
     
  
 通知で「×月×日○○時に来い」と指定しておいて、行ってみたら「コンピューター上に記録がな
 いから明日また来い」って!!すでにコンピューター上の処理が済んでるから、出頭日を指定
 してきたんじゃないんかぃ!?頼むから、そういうのちゃんと確認してから、出頭させるよう
 にしてもらえないかなぁ…。こっちだって暇じゃないんだから。「コンピューターに記録がな
 いから、じゃあまた明日」って無邪気に言われても困る~。

結局、次の日に妻と共に再び出頭。たった1日で前日の問題が解決しているとは思えなかったが、前日にもらった紙を見せ、並ばす建物の中へ。昨日の担当者の言うとおり、すぐに手続きを開始することができました。今回は、前日の女性よりは愛想の良い男性。事情を説明すると、怪訝(けげん)な顔をしながらコンピューターとにらめっこ。さらには隣の受付の同僚と手続きについて話しています。何やら、問題を解決している模様。本当のところはわかりませんが、見た感じでの私の解釈では、昨日のうちに、なんらかのコンピューター上の問題を解決したというわけではなく、今、この瞬間にこの問題の修復を図っているといった感じでした。「だったら、昨日窓口に出頭した際に、サクッと解決できたんじゃない」と疑いたくなりましたが、事を荒立てないよう、黙ってその様子を見守りました。10分程度ののち、ようやく指紋採取が始まり、事が順調に進んでいることを認識。その後は問題なく、受取証(resguardo)を発行してくれました。

一日ずらして、どんな問題が修復されたのか、まったく不明ですが、とりあえず手続きが進んで安堵しました。

これで、このシリース「NIE取得の道のり」を終えます。NIE取得にかかる時間の長さ、手続きの煩雑さ、起こり得る問題など、心の準備ができるのではないかと思い、このシリーズを書きました。「想定外の出来事」と「想定内の出来事」とでは、人間、心の余裕と対処法が違ってきます。悪名高い「NIE取得」。ぜひ、スペイン生活最初の洗礼を、心の余裕を持って楽しんでください。

※最後にもう一度:ここでの情報はあくまで2013年現在の情報です。また、申請者の身分によって、状況が異なることが予想されます。ここで書いたことは、一つの参考情報としてとらえていただけると良いかと思います。

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日本の運転免許証をスペインの運転免許証に切り替える方法

今回は、日本の運転免許証をスペインの運転免許証に切り替える方法をご紹介します。

0 .スペインにおける日本の運転免許証の扱い

まず、スペインでは日本の運転免許証で車の運転はできません。スペインへ旅行目的で入国し、レンタカー等で車の運転をしたければ、必ず国際免許証を日本で取得してから入国する必要があります。

しかし、レンタカー屋の中には、「日本の運転免許でも有効期限などが確認できれば、車を貸す」というところもあります。が…。

私の場合、あるレンタカー屋に行って、日本の運転免許でも大丈夫か尋ねると、有効期限が「西暦」ではなく「平成」だったのでダメでした。では、大使館で翻訳を発行してもらえば大丈夫か聞くと、「それなら車は貸せる。でも、国際免許証を携帯しない運転行為は、法的には認められていないので、警察に捕まった時には、自己責任で解決するように!」と念を押されました。違法行為にもかかわらず、レンタカー屋が車を貸してしまうというのも驚きですが、とにかく「日本の免許証のみでの運転は違法行為だ」とはっきり言われるので、しっかりと国際免許証を日本で取得してくるのが無難でしょう。

次に、長期ビザで滞在する場合ですが、これも同じように日本の運転免許証だけでは運転できません。したがって、以下の2つの方法が考えられますが、ここでお勧めするのは②の方法です。

 ①日本で国際免許証を取得しておく。
 ②スペインに来てから、日本の運転免許証をスペインの運転免許証に切り替える。

①の場合、費用が安い(2500円程度)、すぐに取れる(即日発行)、スペインに入国後すぐに運転できるというメリットがありますが、注意するべきはその有効期間です。国際運転免許証は発行後1年間有効なのですが、国によってその有効期間に対する制限が異なります。スペインの場合、その有効期間は入国後6か月間のみなので、最初は国際免許証で運転ができるのですが、半年を過ぎると使えなくなってしまいます。ですので、半年以降も続けて運転したいという場合には、せっかく日本で取ってきた国際運転免許証は無意味になってしまうのです。
このように、長期滞在の場合、国際運転免許を持っていても、それがずっと使えるわけではないので、結局は現地でスペインの運転免許への切替をしなければなりません。それだったら、最初から、少し面倒でも、入国後にスペインの運転免許への切替を行っておいたほうが得策ということになります。

ということで、ここでは、長期の滞在者の方向けに、日本の運転免許証をスペインの運転免許証に切り替える方法についてご紹介いたします。なお、読むのが面倒だという方は、在スペイン日本大使館に電話などで問い合わせると、方法を教えてくれます。

また、スペイン語が堪能な方は、直接スペイン交通局(DGT:Dirección General de Tráfico)のHPで確認ができます。http://www.dgt.es/es/。このHPで順に…
「canje de permiso」⇒ 「Canje de los permisos de conducción expedidos en países no comunitarios (Andorra, Corea, Japón, Suiza y Mónaco)」のリンクをクリックしていくと、必要書類が見られます。

2.申請先
スペイン交通局(DGT:Dirección General de Tráfico)で申請を行います。


住所:Calle Arturo Soria,143, 1ª planta(←マドリッドの場合です。)

※地下鉄4号線アルトゥーロ・ソリア駅(Arturo Soria)下車、徒歩で5分もかかりません。(日
 本で言う)2階に受付があります。
※予約(cita)は必要ないようです。HPで確認すると「予約が必要」と書いてあったので、電話
  (060)してみました。「予約は必要だ」と言われたので予約を申し出ると、1週間後を指定
 してきました。そんなに待たされるとは思いませんでしたが、そこしか空いていないと言うの
 で、1週間後の朝9:15に予約を入れました。
 しかし、当日、受付に行ってみると、特に予約を確認されることもなく、整理番号を渡され、
 待つように言われました。現状では予約は必要なさそうです。
 

2.必要書類

a)申請書(solicitud):当日受付をする際にもらえます。
b)身分証(acreditación de identidad y residencia):NIEとそのコピー
c)運転免許証(permiso de conducción):日本の運転免許証とそのコピー
d)免許の翻訳(traducción oficial del permiso):日本大使館で発行された正式な翻訳
e)適性証明(informe de actitud psicofísica):視力検査等の証明
f)顔写真(fotografía actualizada):白地のカラー写真・脱帽・32 x 26 mm・1枚
g)写真票(talón foto):当日受付でもらいます。必要情報を記入して提出するだけです。
h)誓約書(declaración):当日受付でもらいます。スペインの交通法規に従う旨の文章が書か
             れています。サインをするだけです。
i)申請料(tasa):当日支払います。


※「申請書」について
HPからもダウンロードが可能なので、事前に記入して持参することも可能です。https://sede.dgt.gob.es/Galerias/tramites-y-multas/permiso-de-conduccion/canje-de-permisos/2.40_Cast_2hoja_unidos_avanz2.pdf

※「運転免許証」について
日本の運転免許証は、申請時に一度、スペイン交通局が預かることになります。その後、正式に運転免許証の切替が済んだのち、日本大使館へ送付されます。申請者は、日本大使館から「免許の返却があった」という連絡を受けるので、大使館へ取りに行くことになります。

※免許の翻訳について
在スペイン日本大使館へ行って、発行してもらいます。2日程度かかり、19.50€。

※「適性証明」について
運転者検査センター(centro de reconocimiento para conductores)で適性検査を受け、証明書を発行してもらいます。検査にかかる時間は15分程度、費用は38.0€です(高い…涙)。
町のいたるところにこのcentro de reconocimiento para conductoresがあります。「センター」となっていますが、簡単に言えば、適性検査を請け負っている病院、クリニックあるいは診療所のことです。場所は交通局のHP確認ができますので、自分の好きなところで検査を受けます。
http://www.dgt.es/es/seguridad-vial/centros-colaboradores/centros-de-reconocimiento-de-conductores/

私の行ったところは、普通のマンションの2階にあるような小さい診療所でした。予約は必要ないと言われたので、朝一で行きました。
・視力検査:アルファベットで答えるので、発音に気を付けねばなりません。
・聴力検査:日本の一般的なものと変わりありません。
・動体視力:片手それぞれにハンドルのようなものを握らされ、画面の玉が所定の位置からはみ
      出さないように操作するもの。日本では経験がなかったので、はみ出しまくりまし
      たが、検査後、「あんたはいいほうだ」と言われました。難しいですが、完璧にで
      きる人はいないようなので、安心してください。
・問診  :常用している薬はあるか、アレルギーはあるかなど、スペイン語で聞かれます。基
      本的にはすべてNOで答えればいい内容です。

ちなみに、交通局の近くにも適性検査が受けられるクリニックがいくつかあります。客引きもいますので、当日、申請の前に適性検査をするということも可能です。こんな感じ。


※「申請料」について
27.40€です。受付が一通り終わると「じゃあ、隣の建物で申請料を払って、それからまたここへ戻って来て」と言われます。その場で徴収してくれればいいのに、なぜか通りに一度出て、隣の別の建物に行かねばなりません。非常に面倒です。
隣の建物の(日本で言う)2階に会計(caja)がありますので、そこで払い込み、払った証明(jusutificante)をもらい、また最初の建物の同じ受付へ戻ります。
 
3.費用
上記からもわかるように、日本円のトータルで13,000円程度かかります(2014年3月現在)。

   19.50(免許の翻訳)+38.00(適性検査)+27.40(申請料)=84.90€

4.受け取りに要する時間
申請が完了すると即日で以下のような仮免許(autorización temporada para conducir)が発行されます。
  
 NIEとこの仮免許を併せて携帯することで、この日から運転が可能になります。この仮免許の有効期間は3ヶ月間です。プラスチック製の本免許証は、申請日から数えて2~3週間で郵送で自宅に届きます。

以上、いろいろと細かい情報を書きましたが、NIEの申請に比べれば、圧倒的に楽な手続きです。あえてボヤくとすれば、「費用、もう少し安くならない…?」ということと「申請料を払い込む場所、同じ建物にしてよ~。」ということくらいです。では、また。

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