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Renfe(レンフェ:国鉄) キセルで罰金!?

「日本の鉄道でキセル。バレたら罰金3倍料金。」そんなお話、聞いたことありますよね。ここスペインではどうなのか…。今回は、Renfeの罰金について。

Renfe(レンフェ)とは、スペイン国有鉄道のこと。マドリッドの中心地での移動は、地下鉄(Metro)か市内バス(EMT)が大変便利ですが、少し郊外に出かける、または、長距離列車で旅に出るといった場合には、おのずとRenfeを使うことになります。

マドリッドの中心から少し離れた郊外を結ぶ路線をセルカニアス(Cercanías:「郊外」という意味)、さらに離れた都市を結ぶ中距離、長距離列車をそれぞれメディオ・ディスタンシア(Medio Distancia)、ラルガ・ディスタンシア(Larga Distancia)と言います。

ちなみに、セルカニアスでは、マドリッドの中心を離れると、検札がなくなる駅が多くなります。駅舎はあり駅員もいますが、駅舎を出る際の検札もなく、自動改札もない駅が多くなるのです。出るときは、何も見せずにそのまま出られますし、入るときは券売機か窓口で切符を買って入場します。仮に買わなくても、ホームに上がり、乗車できます。また、下車の際、その駅までの料金が不足していたとしても、自動改札がない駅であれば、そのまま出られます。このように、自動改札がない駅に向かう場合、正規の料金をしっかり払うかどうかは、本人の良心に委ねられています。

(Pinar駅にて。少しわかりにくいですが、この線路沿いの砂利道を進んで行けば、そのままホームに上がれてしまいます。)

では、本題…。すでに月極定期券や10回券などを持っていて、その券がカバーする料金以上のゾーンに行く場合は、どうすればよいのでしょうか。

日本人だったら、次のように即答するはずです。
 
①とりあえず目的地まで行き、そこの駅で精算する。
②とりあえず乗車し、乗務員が来たら車内精算を申し出る。

残念ながら、スペインでは①と②のどちらも不正解です。さて、私がマドリッドの中心(チャマルティン駅)から郊外の世界遺産・アランフェス(Aranjuez)に行った時のケースをお話します。

私は、このブログの記事でも紹介している月極の定期券を持っています。カバーするゾーンはAからB2までです。アランフェスはC1のゾーンですので、この定期券だけでは運賃不足です。そこで、通常の日本人の思考にたがわず、①か②の方法で行くことを選択しました。

マドリッドの中心を離れ、草木のない大地が広がります。本を読み、旅の気分を感じながら、40分程度の旅程を楽しんでいました。そろそろアランフェスに着こうかというとき、2人の乗務員が検札に回って来ました。

まず、「ビジェーテ(切符は)?」と質問。当然、切符はないので、Aゾーンからの乗車を証明するために、定期券を見せました。何やら早口でまくし立てられ、最後に「12.6ユーロ(約1800円)だ」と言われました。高い…。自分はB2までの定期は持っているので、支払いはB3とC1の料金分だけのはず。「高くないですか!?」と聞き返すと、「サンシオン(sanción)だ!」と…。サンシオンの直訳は「制裁」、つまり、ここでは「罰金」の意味です。①か②の支払い方法以外にまったく想定していなかったので、唖然…。状況がよくわからず、次のやり取りが繰り広げられました。

私  :えっ、どうしてサンシオン?
乗務員:あんたの定期はB2まで。B3とC1までの分の切符を持っていないから…。
私  :だから、今、精算してください!または、アランフェスの駅で差額を払いますよ。
乗務員:ダメ。今、この時点で切符を持っていないんだから、それはサンシオンの対象。
私  :ええーっ!それじゃ、どうすればよかったんですっ?チャマルティンの駅は、改札口
    がないから、そのまま電車に乗れちゃうし…。
乗務員:チャマルティンで電車に乗る前に、切符売り場で自分の定期を見せるんだよ。それ
    で、アランフェスまで行くことを告げて、差額をその時点で支払って、切符を購入。
    それから乗車しないと、サンシオンになる。わかった!?はい、12.6ユーロね。
私  :じゃあ、事前にちゃんとチャマルティンで差額を払っていたら、一体いくらだったん
    です?
乗務員:1.8ユーロ。
私  :(閉口…)

高額な料金に怪訝(けげん)な顔をしていると、罰金の表のようなものを見せられ、12.6ユーロが正しい徴収額だということを確認させられました。しかたなく、罰金を支払うと、受領書を渡され…。
 

こちらとしては、悪意などまったくなく、あとで精算できるだろうと思っていただけなのに、まさかのサンシオン…。しかも、その罰金は、正規料金の「7倍」。非情…。

つまり、このような解釈なのだと思います。

日本では、通常はどこの駅でも自動改札、または有人の検札があるので、下車の際に乗車料金のチェックができる。その分、乗車中に、必ずしも目的地までの切符を持っていなくても良いのです。「後でしっかりと払ってね(♥)」という感覚…。しかし、スペインの場合、郊外では自動改札がない駅が多く、検札も行わないのが普通。乗車駅で一番安い切符を買い、そのまま遠くの駅で下車、なんてことがいくらでも可能。だからこそ、乗車中、常にその旅程をカバーする切符を携帯していなければ、それは罰金の対象なのです。

スペインのシステムが間違っている!などと言う気はありません。勝手に日本の常識を当てはめ、スペインの常識をしっかりと調べもせずにアランフェスに行こうとした私のミスです…。今回の件でボヤけるとすれば…、「罰金額の倍率、いささか高すぎるんじゃない?」ということくらいです。

日常、スペイン人の行動を見ていると、「何でもありかっ!?この国はっ!!」と思う局面が多々あります。しかし、今回の罰金のように、しっかりしているところはしっかりしています。細かいところは、細かいです。

キセルのスリルを味わうのは自由ですが、高額罰金のことを考えると、出発の駅で、しっかりと正規の料金を払ってから乗車することをおすすめします。また、日本だったら、「なんだか今日は天気がいいから、このまま終点の駅まで行ってみて、ぶらぶらしようかな…。」というような気ままな旅ができますが、スペインでは避けたほうがいいでしょう。万が一サンシオンなど徴収されたら、「ぶらぶら」どころではありません。高額罰金に「頭くらくら」です。
  
ちなみに、アランフェスの駅(終点)には自動改札がありました。受領書の紙切れしかない私は、自動改札からは出られません。日本とは違い、駅員室は少し離れたところにありますので、尋ねることもできません。どうしたものかと何分間かまごまごとしていました。しばらくして、ほかの客の対応を終えた先ほどの徴収員が下車してきました。「どうやって出ればいいの?」と聞くと、「ペルドン、ペルドン(すまん、すまん)」と言って自分のカードで自動改札を開けてくれました。

天気も悪いわ、罰金取られるわ…。とんだアランフェス観光でした。

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NIE取得の道のり2

「NIE取得の道のり1」では、NIE(Número de Identidad de Extranjero:ニーエと読む)についての基本的な知識をご紹介しました。今回から、手続きの基本的な流れをご紹介していきます。
 
ここで書く内容は、取得を済ませた後で、自分のケースを振り返りながらまとめたものです。実体験に基づいていますので、決して間違いはないと思います。が、スペイン語に堪能で、スペイン政府のHPなどから十分な情報を収集できるという方は、そちらを参考にしたほうが良いかもしれません。あくまで、「NIEの全貌について、いまいちピンと来ない…」という方に、このブログ記事が参考になるのではないかと思います。

また、前回も書いたように、これは1年間の学生ビザを持っている本人とその家族がNIEを申請する場合の事例です。仕事などで滞在されている方とは事情が異なると思いますので、注意ください。また、親切な語学学校や大学などでは、外国人留学生向けにしっかりと説明をしてくれたり、手続きを始めから終わりまで手伝ってくれたりする場合があるかもしれません。その場合は、そちらの指導に従ったほうが良いと思います。(私のケースでは、大学の事務の方がいろいろと手伝ってはくれましたが、間違えがあったりして混乱が生じたこともありました…。)


1.NIE申請の関係機関
 
① La Brigada Provincial de Extranjería y Fronteras de Madrid「マドリッド外国人入国・登
  録局」(住所:Avenida de los Poblados S/N)
  

     
 行き方:地下鉄5号線またはセルカニアスC-5線のアルーチェ駅(Aluche)から徒歩5分。
 
   
 
 
アルーチェ駅から見ると、遠くのほうにこのような黄色い建物が見えます。HPで確認したところ、同じ名前の機関がありましが、アルーチェ駅の近くにあるこの黄色い建物ですので、お間違えのないように。 この記事では、便宜上、「アルーチェ」と呼ぶことにします。
 
② La Oficina de Extranjeros de Canillejas
  「カニジェーハス外国人局」(住所:Calle San Faustino, 23)

 行き方:地下鉄5号線カニジェーハス駅(Canillejas)から徒歩10分程度

アルーチェとは異なり、駅から少し遠く、非常に小さい建物です。 以下、「カニジェーハス」と呼びます。

日本でのビザ取得の際、または様々な情報媒体などでも、「入国後30日以内に警察に出頭」と説明されていますが、要するに「30日以内に以上の機関に出頭せよ」という意味です。一般的にはスペイン人も、出頭するべき場所をcomisaría(コミサリア:警察署)と読んでいますので、上に書いたような長ったらしい名称を覚える必要はありません。

また、以上2箇所を挙げたのは、家族の分の申請が必要なケースのためです。学生ビザ所持者本人の申請だけであれば、場所はアルーチェのみで済みます。しかし、ビザ取得者の家族の分の申請の場合、カニジェーハスも関係してくるのです(「NIE取得の道のり3」でご説明します)。

ちなみに、アルーチェは内務省(Ministerio de Interior)、カニジェーハスは財務・行政省(Ministerio de Hacienda y Administración Públicas)の管轄です。家族の分の申請を行う場合、2つの機関にまたがる申請となるため、時間もかかるし、いろいろとやっかいな点があります(これについては「NIE取得の道のり4」でご説明します。)


2.申請手続きの流れ
 
「入国後30日以内に警察に出頭する」ということはこれまでにも再三書いてきました。しかし、NIEは、警察署に出向いたからといって、すぐに発行してくれるというものではありません。個人差はあるかと思いますが、入国後、初めて警察に出頭してから、少なくとも1ヶ月半~2ヶ月程度はかかります。それは、合計3回の出頭が義務付けられているからです。
 
「合計3回の出頭」の内容について、今回は、本人分の申請について説明をしていきます。(家族分の申請については、次回「NIE取得の道のり3」でご説明します。)
 
2.1 本人の場合 ※「本人」とは、学生ビザの取得者で、大学に籍のある者の意味です。この
          場合、この記事を書いている「私」のことです。

 
① 1回目の出頭:cita(シタ)を取り付けるための出頭

 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の2階)
 日時  :入国後30日以内の平日9:00~12:00
 必要書類:・申請用紙(EX15という様式の用紙)
      ・パスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ)
      ・大学の在籍を証明する書類(入学許可証、招聘状)とそのコピーパスポート
 
 
  ※citaとはアポイントメントの意味です。2回目の出頭の際に、必要書類を提出して指紋の
   写真を撮られますが、そのための予約を取ることがcitaです。「入国後、30日以内に警察
   へ」というのは、つまり「入国後30日以内に警察へ行ってcitaを取り付けなさい」とい
   う意味です。このcitaの予約は、ネットや電話などではできす、本人が自ら出頭して行わ
   なければなりません。  
   ちなみに、この1回目の出頭は、「無事に入国を済ませ、NIEを申請する意志がある
   ぞ」ということの表明になります。ですので、入国後、とにかく30日以内にこの出頭を
   済ませておけば、後は、何らかの問題で手続きが長引こうとも、罰せられる心配はあり
   ません。

 
 
 
   ※申請用紙(EX15)は、親切な大学の留学生担当者ならくれますし、スペイン政府のHP
   からもダウンードが可能です。http://extranjeros.empleo.gob.es/es/ModelosSolicitudes/Mod_solicitudes2/index.html
 
  ※パスポートと招聘状のコピーは、大学の留学生担当者から、持って行くように言われて
   いましたが、実際には提出の義務はありませんでした。ちなみに、建物の外には有料の
   コピー機が設置されています。
  
 
 

  ※citaの手続きが無事に済むと、以下のものが配布されます。

   ・2回目の出頭の日時と必要書類(②を参照)が記された紙
   ・手数料払込用紙(tasa790という複写式の用紙)


② 2回目の出頭:必要書類の提出と指紋撮影のための出頭

  必要書類を提出し、指紋(huella)の撮影を行います。手続き開始までにかなりの時間(1
 ~2時間)並んで待つことを覚悟して行ってください。

 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
 時間  :1回目のcitaの際に指定された日時
 必要書類: ・パスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ)
       ・大学の在籍を証明する書類(受入許可証)とそのコピー
       
       ・顔写真1枚(カラー写真、背景は白地に限る)
       ・手数料払込用紙(tasa790)の控え
       ・住民票(volante de empadronamiento)
  

  ※大学の在籍を証明する書類について、大学の留学生担当者に相談したところ、新たな
   「受入許可書」が必要とのことでした。そこで、その担当者を通して、指導教授に新た
   な作成受入許可書を作成してもらいました。      
 
  ※顔写真のサイズは、tamaño de carnetとされています。正確なサイズはよくわかりませ
   んが、縦4cm×横3cm程度であればOKです。ただし、背景の白地は守らねばなりませ
   ん。
    
 
  ※手数料の払込は、1回目の出頭で配布された用紙(tasa790)で行います。どこの銀行
    でも払込が可能です。用紙を見せれば、何も言わなくても処理をしてくれます。料金は
   12.50€です。
  
 

  ※住民票は役所で入手します。
   NIE取得のためには、必ず居住している場所の証明が必要となります。これをvolanteと言
   います。居住している市にあるどこの役所でも発行が可能です。例えば、マドリッド市内
   に住んでいるのであれば、チャマルティン地区にある役所でもモンクロア地区にある役所
   でも自分の住民票が取れます。
   ただし、日本の役所のように、いつ行っても対応をしてくれるわけではありませんので、
   行くに際して事前の予約が必要です(ちなみにこれもcitaと言います)。電話で予約が可能
   ですが、スペイン語でも電話が難しい場合は、HPでも予約ができます。 
    (https://www-s.munimadrid.es/CitaNet/Concertar.do?)

  ※※役所に行く際の必要書類(※以下は、アパートを借りている場合の必要書類です。)
    
    ・パスポートのコピー
    ・賃貸者(大家さん)の身分証明書(DNI)のコピー
    ・アパートの契約書
    ・申請書(以下のHPから入手可能です。「Volante」の欄の下にある「Descargar
     impresos」をクリックするとダウンロードできます。
https://sede.madrid.es/portal/site/tramites/menuitem.619dfa2990e56405bb8d69f6ecd08a0c/?vgnextoid=5388a38813180210VgnVCM100000c90da8c0RCRD

さて、NIEの2回目の出頭に戻ります。上記の必要書類を出し、問題がないことが確認されれば、指紋の撮影です。備え付けの読み取り機に指を押し当てて、採取完了。別の窓口に行くように指示をされ、そこで受取証(resguardo)が発行され、2回目の出頭は終了します。受取証には、この日から数えて45日以内にNIEを取りに来るように指示が書かれています。しかし、「45日以内」と言っても、すぐ翌日に取りに行っても、NIEはできあがっていません。「いついつに取りにきなさい」と、正確な日時も告げれませんので、早すぎず、また45日を過ぎない程度の日にちに取りに行くことになります。
ちなみに、妻のケースでは、「20日後だったらできあがっているよ」と担当者に言われました。実際に、そのくらいの日に取りに行ってみると、NIEができあがっていました。「20日後」というのがある程度の目安になるかもしれません。

 
 
 ③3回目の出頭:できあがったNIEを取りに行くための出頭
 
 2回目の出頭日から数えて、45日を過ぎない程度の日に、受取書を持って最後の出頭をしま
す。受取証と引き換えにNIEが手渡されます。
 
 
 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
 時間  :12:00~18:00まで
 必要書類: ・受取証(resguardo)
       ・パスポート
 
  ※場所について、2回目の出頭場所と同じ入口ですが、受け取り専用の窓口があり、外ま
   で列になっています。20~30分は並びます。

以上、今回は、本人分のNIE申請の基本的な流れについてだけ説明しをしました。簡単にまとめると、「住民票(volante)を役所で入手」→「アルーチェにてcitaの取り付け」→「書類提出と指紋撮影」→「受け取り」という流れで進んでいくわけです。

大学や職場などで、スペイン人の助けを借りられると思いますので、最大限の援助をもらうことが望ましいです。1ヶ月半~2ヶ月の長丁場ですので、何か理不尽なことが起こっても、根気強く行動してください。

次回「NIE取得の道のり3」では、家族分の手続きの流れをご紹介します。

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NIE取得の道のり3

前回「NIE取得の道のり2」に続き、今回も、NIE申請の基本的な流れについて説明をしていきます。今回は、家族分の申請の流れについてです。
 
2.2 家族の場合 ※「家族」とは、学生ビザを持つ者の家族を意味します。この場合、私の
          妻と子供です。 

家族の場合も、NIE取得に関する基本的な流れは、本人分と同様です。しかし、異なる点があります。

 ・1回目の出頭が、アルーチェではなくカニジェーハスであること(「NIE取得の道のり2」
  を参照)。
 ・その出頭のにも、事前のアポイントメントが必要なこと。

私のケースを言うと、まず、大学の留学生担当者を通して、カニジェーハスにメールをしてもらい、出頭の意志を表明しました。10日前後かかって、先方からカニジェーハスに出頭する日時を指定されました。これで、やっと、1回目の出頭を実現する手はずが整いました。

① 1回目の出頭:cita(シタ)を取り付けるための出頭

 場所  :カニジェーハス
 日時  :入国後30日以内の平日9:00~12:00
 必要書類:・申請用紙(EX00という様式の用紙)
      ・本人のNIE
      ・家族全員のパスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ) 
      ・大学の在籍を証明する書類(入学許可証、招聘状)とそのコピー
      ・戸籍謄本とそのコピー(日本でのビザ申請の際に提示したものでOK。翻訳とアポ
       スティーユ証明が付いたもの。)

  ※申請用紙(EX00)は、当日、窓口で書かされることになるので、事前に用意する必要はあ
   りません。
  ※本人のNIEがまだ発行されていない(申請中の)場合は、申請中であることを証明する書
   類でOKです。1回目の出頭のみ終えている場合は、2回目の出頭日が書かれた紙。2回目
   の出頭まで終えている場合は、受取証(resguardo)。
  ※戸籍謄本とそのコピーは申請者の人数分必要です。例えば、妻1子供1の申請をする場合
   は、同じコピーのセットが2部必要です。 
  

   ※問題なく手続きが済むと、以下のものが配布されます。

   ・行政手続き開始通知書(Comunicación de Inicio del Procedimiento Administrativa)
   ・手数料払込用紙(tasa790という複写式の用紙)

  ※本人の場合とは異なり、家族の場合は、この日に2回目の出頭日が確定しません。後日、
   連絡が行くので、手数料を払い込んで待つように指示されます。私のケースでは、約2週
   間ほど経ってから、郵便で2回目の出頭日を知らせてきました(Nota Informativaという
   紙)。出頭日はそのさらに25日程度後でしたので、1回目と2回目の間隔は約1ヶ月半ほ
   ど空くことになります。
 
② 2回目の出頭:必要書類の提出と指紋撮影のための出頭
  
 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
 時間  :郵便で届いた書類で指定された日時
 必要書類: ・郵便で届いた書類(Nota Informativa)
       ・パスポートとそのコピー(顔写真のページと査証のページ)
       ・住民票(volante de empadronamiento)とそのコピー
       ・顔写真3枚(カラー写真、背景は白地に限る)
       ・手数料払込用紙(tasa790)の控え

  ※住民票は、役所で入手します(「NIE取得の道のり2」を参照)。
 
  ※必要書類には「顔写真3枚」と書いてあるのですが、実際に使用したのは1枚だけでし
   た。
  ※問題なく手続きが済むと、受取証(resguardo)が発行されます(詳しくは「NIE取得の道
   のり2」を参照)。
 
  
 


③3回目の出頭:できあがったNIEを取りに行くための出頭
  
2回目の出頭日から数えて、45日を過ぎない程度の日に、受取証を持って最後の出頭をします。受取証と引き換えにNIEが手渡されます。
 
 
 場所  :アルーチェ(荷物検査後、入口を入って左の建物の1階)
 時間  :12:00~18:00まで
 必要書類: ・受取証(resguardo)
       ・パスポート
 
  ※場所について、2回目の出頭場所と同じ入口ですが、受け取り専用の窓口があり、外ま
   で列になっています。20~30分は並びます。小さい子供であっても必ず親と同伴で出頭せ
   ねばなりません。

以上、このシリーズを3回に分け、NIEの基本的な知識、本人の申請方法、家族の申請方法を説明してきました。この通りに進めば、非常にあっさりとNIE取得となりますので、なにを仰々しく「NIE取得の道のり」などと銘打っているのかとお思いのことと思います。が、そこはスペイン。ただでは事を進めさせてくれませんでした…。だからこその「道のり」というタイトルなのです。4回目の次回は、「実践編」と題し、実際のプロセスとボヤきをお届けいたします。

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NIE取得の道のり4 ~実践編~

前回「NIE取得の道のり3」までで、NIEの基本的な知識、本人の申請方法、家族の申請方法を説明してきました。これまでの記事で書いている通りに事が進めば、非常にあっさりとNIE取得となります。が、そこはスペイン。ただでは事を進めさせてくれませんでした…。シリーズ4回目の今回は、「実践編」と題し、私自身のケースをご紹介します。実際の手続きのプロセスとボヤきをお届けいたしたいと思います。

※今回は、ほぼ「ボヤき」ですので、手続きの概要をご覧になる場合は、この記事のシリーズ(1~3)までで十分です。

 
1.「たらい回し」はやめて!

家族申請は、これまでの記事で紹介したとおり、カニジェーハスが最初の出頭先です。しかし、実のところ、ある理由で間違った場所に出頭してしまい、疲労を余儀なくされました。まずは、そのエピソードとボヤきから。

実は、NIEの申請にあたり、まずは私が籍をおく大学の事務に相談に行ったところ…

「家族に申請については、アルーチェに行った際に、本人の申請と併せて、家族申請に必要書類等、どうすれば良いかを確認するのよ。」

と指示をされていました。そこで、アルーチェに最初に出頭した際、「自分の申請と併せて家族の申請もしたいのだが…」と尋ねたところ、「ここじゃない。他の場所だ!!」と一蹴されました。そして、場所を指示されました。その場所というのは、これまた「外国人担当局(Información Extranjería)」(住所:Calle Manuel Luna 29)という場所でした。最寄りは、地下鉄1号線のエストレーチョ駅(Estrecho)でした。しかたなく、徒歩も含めて1時間程度かけ(雨が降っているにもかかわらず)指示をされた場所まで行きました。

現地に着くと、自分と同じように外国人が家族のパスポートなどを持って待っていました。その光景を見て「確かに家族の申請はここなんだ」と思いながら、番号札を取り、待ちました。番号を呼ばれ、窓口へ。これまでの経緯と家族の申請のためにここへ来た旨を伝え、パスポートを提示しました。何やらパソコンで調べ始め、待つこと5分程度。

「なんだかわからないけど、コンピューター上にあなたのデータが現れない、処理できない」

と…。続いて、何やら証印付きの紙切れを渡され「メールでここに連絡しろ」と言われ…。何が何だかよくわからないので、「もっとちゃんと説明してほしい」とお願いしましたが、「アタシだってわからないわよ、コンピューター上に出てこないんだから!!とにかく、アンタたちのパスポートをスキャナーでデータ化して、ここに送信しろ!」と怒り口調。「スキャナーなんて持っていない」と反論するも、「それは知ったこっちゃない」と取り付く島もなし…泣く泣く退散する結果となりました…。

紙にはこう書いてありました(日本語訳)。

「学生ビザを所持する当該学生およびその家族は、勉学のための滞在許可において未だ適切に処理をされておりません。指紋採取に先立ち、informaciongeneral.madrid@seap.minhap.esに連絡し、データ入力の許可を取り付けてください。その際、パスポートの添付を。」

つまりは、「上記のアドレスに、パスポートのデータを添付して、上記のことをお願いするメールを書け」というのです。スペインに来たばかりで、まったく入国管理のシステムのわからない私にとっては、寝耳に水。しかたなく、その足で、大学の事務に駆け込むことにしました。

理解の範囲を超えた事態に、大学へ戻り、事務の協力を仰ぐことに。たらい回しになった経緯を伝えると、何かを思い出したらしく…。

「ごめん、ごめん。君みたいなケースは、アルーチェじゃなくて、まずはInformación Extranjeríaに連絡をしておかなくちゃいけなかったんだ!」

と無邪気に言われてしまいました。いつもは、普通の留学生を相手にしているので、私のように家族を伴うケースには不慣れだったようです。その場で、パスポートをスキャンしてもらい、上記のメールアドレスへ添付、同時に「手続きの開始願い」の文面を先方へ送ってもらいました。これで、あちらからの返信を待つだけだということです。

9時に家を出て、この時点で15時。不慣れな土地勘とたらい回しのせいで、時間以上の疲労を感じます。本来せねばならない手続きをまとめると以下です。

 ・自分、または所属機関の担当者を介して、上記に書いた外国人担当局(メールアドレスへ
  メール)へ連絡をする。その際、家族の手続きを開始してほしい旨を伝え、パスポート(顔
  写真とビザのメージ)のデータを添付する。
 ・1週間程度で、先方から、出頭日と場所を告げられる。私のケースでは、返信をもらうのに
  8日間、出頭日はさらに2週間ほど先でした。場所は、カニジェーハスです。
 ・そして、告げられた日時にカニジェーハスに出頭する。

以上をもって、家族のNIE申請はスタートするというわけです。今回、籍をおく大学の事務スタッフの間違いでこのような「たらい回し」に遭いましたが、その事務の人にボヤくつもりはありません。間違いは誰にでもあります。しかしながら…

ボヤき1:縦割りもほどほどにしてくれぃ!!

スペインの行政手続きは「似たようなものでも別の場所」ということが多々あります。そして、それぞれ自分の仕事の範囲しか把握していません。今回のケースも、初めにアルーチェに行った際に、「家族の申請にあたっては、まずInformación Extranjeríaにメールで連絡しなければならないのよ」と一言くれれば、歩き回らずに済みました。しかし、スペイン人の性格として、「それはわからないので、ちょっと調べます」というのは、あまり一般的ではないようです。とにかく、何も把握していない人でも、自信を持って「それなら、ここじゃなくて~へ行け」と言い切るので、困ります。「わからない」と言ってくれれば、こっちもに「他の担当者に聞く」など、やりようがあるのに…。このスペイン人気質に「縦割り」が合わさるので、こちらとしてはたまりません。

日本も縦割り業務の「ムダ」が指摘されて久しいですが、こちらは、想像以上に縦割りです。このブログの過去の記事「荷物に関税をかけられたら」でも紹介したとおり、同一の手続きでも、あっちこっちに行かされます。とにかく、先方ではなく、こちら側が時間もお金も体力も消費させられることになります。縦割りもいい加減にしてほしいと…、ボヤきたくなります。


2.処理の不具合も頻繁に!!

いろいろとあった後、家族(妻1子1)の2回目の出頭、つまり指紋採取の日。(ちなみに、この時点で、すでに入国から2ヶ月と15日程度たっています。)先方が郵便で通知してきた日時にアルーチェへ出頭しました。16:00~18:00までとなっていたので、17:00頃に到着。その時間帯は、家族の申請の時間帯らしく、寒空の下、子連れの申請者が目立ちました。アルーチェは、屋内に待合室があるわけではないので、夏は炎天下、冬は寒空の下で待たされることになります。正式な滞在許可を前にした、一種の「忍耐力検査」のような意味合いでしょうか…?

1時間10分ほど待ったのち、やっと建物の中へ。中でも10分ほど待ちました。いつものとおり「siguiente(次の人)」の声に反応し、窓口へ。これまた、運悪く、無愛想でやるきのなさそうな女性の窓口に…。おそらくは「ザ・無愛想・世界大会」の上位に食い込むつわ者です。

さて、家族申請の必要書類を提出。実は、事前に郵送されてきた提出書類リストには「顔写真3枚」と書かれていたのですが、提示するやいなや、ぶっきらぼうにこちらに2枚を投げつけて来ました。

私 :いらないの?
係員:いらない。
私 :じゃあ、どうして必要書類に「3枚」って書いてあるの?
係員:(無視)
私 :・・・。

次に、妻の申請に関して…

係員:子供はできたけど、奥さんのはコンピューター上に記録が出てこない。だから、今日は手
   続きを進められないわ。
私 :どうして?
係員:わからない。明日の9時から13時の間にもう一度来て。この紙を見せれば、並ばないで手
   続きができるから。

そう言って、ハンコ付きの紙を渡されました。

ボヤき2:必要あるものだけ「必要書類」としてくれ!!
     
  
 必要書類リストに「顔写真3枚」って書いておきながら1枚しか必要ないって…。一体どうい
 うこと?3枚もサイズをそろえるの、地味にめんど臭かったぞっ!!

ボヤき3:そっちの仕事をちゃんとやってから、出頭要請をしてくれ!!
     
  
 通知で「×月×日○○時に来い」と指定しておいて、行ってみたら「コンピューター上に記録がな
 いから明日また来い」って!!すでにコンピューター上の処理が済んでるから、出頭日を指定
 してきたんじゃないんかぃ!?頼むから、そういうのちゃんと確認してから、出頭させるよう
 にしてもらえないかなぁ…。こっちだって暇じゃないんだから。「コンピューターに記録がな
 いから、じゃあまた明日」って無邪気に言われても困る~。

結局、次の日に妻と共に再び出頭。たった1日で前日の問題が解決しているとは思えなかったが、前日にもらった紙を見せ、並ばす建物の中へ。昨日の担当者の言うとおり、すぐに手続きを開始することができました。今回は、前日の女性よりは愛想の良い男性。事情を説明すると、怪訝(けげん)な顔をしながらコンピューターとにらめっこ。さらには隣の受付の同僚と手続きについて話しています。何やら、問題を解決している模様。本当のところはわかりませんが、見た感じでの私の解釈では、昨日のうちに、なんらかのコンピューター上の問題を解決したというわけではなく、今、この瞬間にこの問題の修復を図っているといった感じでした。「だったら、昨日窓口に出頭した際に、サクッと解決できたんじゃない」と疑いたくなりましたが、事を荒立てないよう、黙ってその様子を見守りました。10分程度ののち、ようやく指紋採取が始まり、事が順調に進んでいることを認識。その後は問題なく、受取証(resguardo)を発行してくれました。

一日ずらして、どんな問題が修復されたのか、まったく不明ですが、とりあえず手続きが進んで安堵しました。

これで、このシリース「NIE取得の道のり」を終えます。NIE取得にかかる時間の長さ、手続きの煩雑さ、起こり得る問題など、心の準備ができるのではないかと思い、このシリーズを書きました。「想定外の出来事」と「想定内の出来事」とでは、人間、心の余裕と対処法が違ってきます。悪名高い「NIE取得」。ぜひ、スペイン生活最初の洗礼を、心の余裕を持って楽しんでください。

※最後にもう一度:ここでの情報はあくまで2013年現在の情報です。また、申請者の身分によって、状況が異なることが予想されます。ここで書いたことは、一つの参考情報としてとらえていただけると良いかと思います。

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日本の運転免許証をスペインの運転免許証に切り替える方法

今回は、日本の運転免許証をスペインの運転免許証に切り替える方法をご紹介します。

0 .スペインにおける日本の運転免許証の扱い

まず、スペインでは日本の運転免許証で車の運転はできません。スペインへ旅行目的で入国し、レンタカー等で車の運転をしたければ、必ず国際免許証を日本で取得してから入国する必要があります。

しかし、レンタカー屋の中には、「日本の運転免許でも有効期限などが確認できれば、車を貸す」というところもあります。が…。

私の場合、あるレンタカー屋に行って、日本の運転免許でも大丈夫か尋ねると、有効期限が「西暦」ではなく「平成」だったのでダメでした。では、大使館で翻訳を発行してもらえば大丈夫か聞くと、「それなら車は貸せる。でも、国際免許証を携帯しない運転行為は、法的には認められていないので、警察に捕まった時には、自己責任で解決するように!」と念を押されました。違法行為にもかかわらず、レンタカー屋が車を貸してしまうというのも驚きですが、とにかく「日本の免許証のみでの運転は違法行為だ」とはっきり言われるので、しっかりと国際免許証を日本で取得してくるのが無難でしょう。

次に、長期ビザで滞在する場合ですが、これも同じように日本の運転免許証だけでは運転できません。したがって、以下の2つの方法が考えられますが、ここでお勧めするのは②の方法です。

 ①日本で国際免許証を取得しておく。
 ②スペインに来てから、日本の運転免許証をスペインの運転免許証に切り替える。

①の場合、費用が安い(2500円程度)、すぐに取れる(即日発行)、スペインに入国後すぐに運転できるというメリットがありますが、注意するべきはその有効期間です。国際運転免許証は発行後1年間有効なのですが、国によってその有効期間に対する制限が異なります。スペインの場合、その有効期間は入国後6か月間のみなので、最初は国際免許証で運転ができるのですが、半年を過ぎると使えなくなってしまいます。ですので、半年以降も続けて運転したいという場合には、せっかく日本で取ってきた国際運転免許証は無意味になってしまうのです。
このように、長期滞在の場合、国際運転免許を持っていても、それがずっと使えるわけではないので、結局は現地でスペインの運転免許への切替をしなければなりません。それだったら、最初から、少し面倒でも、入国後にスペインの運転免許への切替を行っておいたほうが得策ということになります。

ということで、ここでは、長期の滞在者の方向けに、日本の運転免許証をスペインの運転免許証に切り替える方法についてご紹介いたします。なお、読むのが面倒だという方は、在スペイン日本大使館に電話などで問い合わせると、方法を教えてくれます。

また、スペイン語が堪能な方は、直接スペイン交通局(DGT:Dirección General de Tráfico)のHPで確認ができます。http://www.dgt.es/es/。このHPで順に…
「canje de permiso」⇒ 「Canje de los permisos de conducción expedidos en países no comunitarios (Andorra, Corea, Japón, Suiza y Mónaco)」のリンクをクリックしていくと、必要書類が見られます。

2.申請先
スペイン交通局(DGT:Dirección General de Tráfico)で申請を行います。


住所:Calle Arturo Soria,143, 1ª planta(←マドリッドの場合です。)

※地下鉄4号線アルトゥーロ・ソリア駅(Arturo Soria)下車、徒歩で5分もかかりません。(日
 本で言う)2階に受付があります。
※予約(cita)は必要ないようです。HPで確認すると「予約が必要」と書いてあったので、電話
  (060)してみました。「予約は必要だ」と言われたので予約を申し出ると、1週間後を指定
 してきました。そんなに待たされるとは思いませんでしたが、そこしか空いていないと言うの
 で、1週間後の朝9:15に予約を入れました。
 しかし、当日、受付に行ってみると、特に予約を確認されることもなく、整理番号を渡され、
 待つように言われました。現状では予約は必要なさそうです。
 

2.必要書類

a)申請書(solicitud):当日受付をする際にもらえます。
b)身分証(acreditación de identidad y residencia):NIEとそのコピー
c)運転免許証(permiso de conducción):日本の運転免許証とそのコピー
d)免許の翻訳(traducción oficial del permiso):日本大使館で発行された正式な翻訳
e)適性証明(informe de actitud psicofísica):視力検査等の証明
f)顔写真(fotografía actualizada):白地のカラー写真・脱帽・32 x 26 mm・1枚
g)写真票(talón foto):当日受付でもらいます。必要情報を記入して提出するだけです。
h)誓約書(declaración):当日受付でもらいます。スペインの交通法規に従う旨の文章が書か
             れています。サインをするだけです。
i)申請料(tasa):当日支払います。


※「申請書」について
HPからもダウンロードが可能なので、事前に記入して持参することも可能です。https://sede.dgt.gob.es/Galerias/tramites-y-multas/permiso-de-conduccion/canje-de-permisos/2.40_Cast_2hoja_unidos_avanz2.pdf

※「運転免許証」について
日本の運転免許証は、申請時に一度、スペイン交通局が預かることになります。その後、正式に運転免許証の切替が済んだのち、日本大使館へ送付されます。申請者は、日本大使館から「免許の返却があった」という連絡を受けるので、大使館へ取りに行くことになります。

※免許の翻訳について
在スペイン日本大使館へ行って、発行してもらいます。2日程度かかり、19.50€。

※「適性証明」について
運転者検査センター(centro de reconocimiento para conductores)で適性検査を受け、証明書を発行してもらいます。検査にかかる時間は15分程度、費用は38.0€です(高い…涙)。
町のいたるところにこのcentro de reconocimiento para conductoresがあります。「センター」となっていますが、簡単に言えば、適性検査を請け負っている病院、クリニックあるいは診療所のことです。場所は交通局のHP確認ができますので、自分の好きなところで検査を受けます。
http://www.dgt.es/es/seguridad-vial/centros-colaboradores/centros-de-reconocimiento-de-conductores/

私の行ったところは、普通のマンションの2階にあるような小さい診療所でした。予約は必要ないと言われたので、朝一で行きました。
・視力検査:アルファベットで答えるので、発音に気を付けねばなりません。
・聴力検査:日本の一般的なものと変わりありません。
・動体視力:片手それぞれにハンドルのようなものを握らされ、画面の玉が所定の位置からはみ
      出さないように操作するもの。日本では経験がなかったので、はみ出しまくりまし
      たが、検査後、「あんたはいいほうだ」と言われました。難しいですが、完璧にで
      きる人はいないようなので、安心してください。
・問診  :常用している薬はあるか、アレルギーはあるかなど、スペイン語で聞かれます。基
      本的にはすべてNOで答えればいい内容です。

ちなみに、交通局の近くにも適性検査が受けられるクリニックがいくつかあります。客引きもいますので、当日、申請の前に適性検査をするということも可能です。こんな感じ。


※「申請料」について
27.40€です。受付が一通り終わると「じゃあ、隣の建物で申請料を払って、それからまたここへ戻って来て」と言われます。その場で徴収してくれればいいのに、なぜか通りに一度出て、隣の別の建物に行かねばなりません。非常に面倒です。
隣の建物の(日本で言う)2階に会計(caja)がありますので、そこで払い込み、払った証明(jusutificante)をもらい、また最初の建物の同じ受付へ戻ります。
 
3.費用
上記からもわかるように、日本円のトータルで13,000円程度かかります(2014年3月現在)。

   19.50(免許の翻訳)+38.00(適性検査)+27.40(申請料)=84.90€

4.受け取りに要する時間
申請が完了すると即日で以下のような仮免許(autorización temporada para conducir)が発行されます。
  
 NIEとこの仮免許を併せて携帯することで、この日から運転が可能になります。この仮免許の有効期間は3ヶ月間です。プラスチック製の本免許証は、申請日から数えて2~3週間で郵送で自宅に届きます。

以上、いろいろと細かい情報を書きましたが、NIEの申請に比べれば、圧倒的に楽な手続きです。あえてボヤくとすれば、「費用、もう少し安くならない…?」ということと「申請料を払い込む場所、同じ建物にしてよ~。」ということくらいです。では、また。

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