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カテゴリー「食と酒」の記事一覧

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スペインのおいしいワイン2~de Sol a Sol 2010~

de Sol a Sol 2010(デ・ソル・ア・ソル)

・産地    カスティーリャ・ラ・マンチャ州
・ブドウ種  Tempranillo(テンプラニージョ)100% ※ビオ・ワイン
・価格    6.85€(約940円)


「日が昇って日が暮れて…」。まさにその名にふさわしく、ラ・マンチャの太陽を「一日中」浴びた健康なブドウで作られた赤ワイン。原産地呼称付(Denominación de Origen)ではないものの、ぜひ、試していただきたいワインです。ビオ・ワインでありながら、容赦ないテンプラニージョの重みと深み。それに高めのアルコール設定(14.7%)が大成功を収めています。しかもこの価格。 すべてにおいて満足できる一品です。ブドウをギュッと絞るような手のエチケットが、シックでかっこよく、目を引きました。一般的なスーパーなどでは見かけません。
購入は、以下の場所です。

BODEGA SANTA CECILIA
http://www.santacecilia.es/tiendas-de-vino-madrid.html

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スペインのおいしいもの5~子羊のモジェーハス(Mollejas)とゴルディージャス(Gordillas)~

スペインの内陸の食のベースは、やはり肉です。牛・豚・羊はもちろんのこと、成長しすぎないうちに食すことも非常に一般的です。※子牛をテルネーロ(ternero)、子豚をコチニージョ(cochinillo)、子羊をコルデーロ(cordero)と言います。

私のような、少しクセのある食べ物に目がない者などは、「羊」をおいしくいただけることが喜びの一つです。「羊」というと、日本のジンギスカンが真っ先に思い浮かびますが、スペインでは「子羊」の、しかもあらゆる部位を塩とコショウでいただくという、たいへん贅沢な食べ方をバルなどで手軽に楽しむことができます。

まずは子羊のモジェーハス(mollejas)から。
 
(レストラン・ナヘラ(Najera)にて。住所:Guzmán El Bueno, 55, Madrid)

モジェーハスとは胸腺(首下部にあるリンパの一種)のこと。私が食べたNajeraというレストランでは、カウンターのケースに生の子羊のモジェーハスが「食べてくれ」と言わんばかりに並んでいたので、頼んでみました。見た目は、色の薄い生レバーのような感じ。塩とコショウで炒めたあとは、写真のような感じになり、熱々でサーブされます。小さいサイズに切り分けられ、とても食べやすいです。味は「鶏のササミ+魚の白子」と言えばよいでしょうか。鶏ササミのさっぱり感とレバーのような臓物系のなめらかさを兼ね備えた味わいです。メディオ(medio:半サイズ)と言って出されたものが写真のサイズで、9.90€(1400円)でした。決して安くはありませんが、「おいしいものを食べたなぁ~」という満足感があります。

ちなみにレストランNajeraは、トリップ・アドバイザー(旅行者向けの情報サイト)のマドリッド・レストランランキングで2位に入っている名店です。といっても、1位のレストランに比べれば、まったく庶民派のレストランですので、気負わずに入れるお店です。特にシーフードが美味しいとされていますが、肉料理やタパスを含め、何を頼んでも美味しいです。狭い店なので、カウンター越しに調理風景を見られるのも良いです。コックさんいわく、自然派の食品と調味料にこだわっているとのこと。昼食・夕食をテーブルで希望の人は、予約必至です。

次に、子羊のゴルディージャス(gordillas)。
 
 (バル・ニサ(Nisa)にて。住所:Paseo Libertad 5,Arnedo)

ゴルディージャスとは子羊の腸と腸間膜(腸全体の形を維持するための膜)のことで、リオハ(Rioja)地方の名物料理です。このバルでは、ピンチョス(つまめるサイズの軽食)としてカウンターに並んでいて、スペイン人の友人が勧めてくれ、初めて食しました。店内には「Hay Gordillas:(本日)ゴルディージャスあります」と書かれていて、周りを見ると、みんなこれを食べていました。子羊ということでやわらかく、プリプリとした食感で、旨みがぎっしり詰まった身には肉汁がたっぷりです。1個1.5€(210円ほど)、日本の焼き鳥のような感覚で食べられる一品です。

ちなみに今回これを食べた場所は、リオハ州のアルネド(Arnedo)。フリークライミングのスポットと温泉がある小さな町です。運良くこの町出身のスペイン人と知り合いになり、クリスマスパーティーに招待されこの地を訪れました。バル・ニサは人気店らしく、地元の人々でごった返していました。友人なしではカウンターでこれを頼むのは不可能だったかもしれません。ゴルディージャスと赤ワイン…。まさに「リオハ」を実感したひと時でした。(マドリッドのどこで食べられるかは不明です。調査不足ですみません…。)

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スペインのおいしいもの6 ~アーティチョーク~

アーティチョーク…。聞いたことはあるが、実際にはどんな味で、どのような形状のものなのか?日本人の日常食ではないだけに、なかなかイメージがわかいないのではないでしょうか?

アーティチョークは、スペイン語でアルカチョファ(alcachofa)といいます。日本名は朝鮮アザミですが、原産は地中海沿岸とのこと。この朝鮮アザミの大きいつぼみを食すというわけです。ここスペインでは、スーパーで普通に買える、ごく一般的な食材です。

これで、0.7€(90円程度)。日本で買ったら1000円以上はします。硬い皮に覆われていて、実際に食べるのは中身の柔らかい部分だけ。しかも、アクが強く、調理には一苦労するとのこと(妻談)。しかし、しっかりとアクを抜けば、焼いて良し、揚げて良し、茹でて良しと、いろいろなバリエーションで楽しめる食材です。

(アーティチョークのフライ:妻作)
外側の層は硬くて歯ごたえがあり、中心に行けば行くほど新芽の柔らかさを感じる…。その食感の変化こそがアーティチョークの楽しいところ。よくタケノコにたとえられますが、それ以上に、植物感満点です。中身は適度な水分を保っていて、アーティチョークの香りを存分に楽しむことができます。

(アーティチョークと生ハムのマリネ:妻作 ※右は別料理:ポテトの牛肉巻き)
茹で上がったアーティチョークとマッシュルームにオリーブオイルをからませ、熱いうちに生ハムを載せる…。生ハムの上質な脂がほどよく溶けて、絶妙な味に仕上がります。アーティチョークの大人の苦味がたまりません。

日本では高すぎて、なかなか食すことのないアーティチョーク。スペイン滞在中だからこそ享受できる食材です。

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スペインのおいしいもの7 ~ ケソ・マンチェーゴとメンブリージョ ~

今回の一品。スペインであればどこでも食べられ、決して珍しいものではありません。また、すでにいろいろな情報源で紹介されています。しかし、「この組み合わせ、よく思いついたっ!」と褒めてあげたいくらい好きな一品なので、あえて紹介をさせていただきます。

マドリッドのバルやレストランでチーズといえば、大抵の場合、ケソ・マンチェーゴ(queso manchego)を指します。直訳すれば「ラ・マンチャ地方のチーズ」ということになります。羊のミルクが原料のため、かなりクセがあります。また、硬くてパサついた食感なので、個人的には、そのまま食すことはあまりありません。
 

しかし、しかし!!これを、あるものと一緒に食べると、そのクセは「まろやかなアローマ」と化し、パサつきは「心地よい舌触り」と変化します。この「あるもの」、その名をメンブリージョ(membrillo)と言います。


(近所のセレクトショップで買ったメンブリージョ。500gで5.40€:約760円)

メンブリージョ(membrillo)を辞書で引くと「マルメロ」と出てきます。日本ではあまり馴染みのない名前ですが、カリンに近い果物ということ。これを砂糖煮にして固め直したものが、この写真の物体の正体です。甘さと同時に爽やかな酸味。少しザラついた食感で果肉の名残が感じられ、ナチュラル感があります。

これを、適当な大きさにカットし、ケソ・マンチェーゴの上にのせて食します。

(こんな感じ。レストランやバルなどでも、たいへん一般的な一品。)

普通のチーズが持つ味となめらかさでは、主張が足りなすぎてメンブリージョと同化するのみです。しかし、ケソ・マンチェーゴの場合、その「クセ」とメンブリージョの甘味と酸味がこの上なくマッチします。その「パサつき」はメンブリージョの適度な水分と相まって、ちょうど良い食感へと変化します。

スペインでは、どこでも食べることができるこの一品。しかし、家庭で試すと、さらに自分の好きな味を追求することができます。ケソ・マンチェーゴは、その熟成度合いによって、フレスコ(fresco)、セミクラード(semicurado)、クラード(curado)、ビエホ(viejo)の4種に分けられます。自分の好みに合わせて、ベストな組み合わせを探してみてはいがかがでしょうか。

ちなみに、近所の肉屋でケソ・マンチェーゴを買う際、「メンブリージョと食べるには?(con membrillo?)」と聞くと、「セミ(semicurado)」という答え。確かに、一番合うような気がします。

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スペインのおいしいもの8 ~ サラホス(zarajos) ~

まずはこの写真から。
 
このケッタイな形をした食材。その名をサラホス(zarajos)というクエンカ(Cuenca)の名物タパス。植物(主にぶどう)のつるを交差させ、そこへ子羊の小腸をぐるぐると巻きつけているため、このような状態になっています。1個3.00€。これを調理してもらうと、次の写真のようになります。

この店では、カラっと揚げ、シンプルな塩味とレモンでいただきます。アツアツです。生の時に刺してあった植物のつるが、そのまま串代わりになり、画期的。なるほどと思わせます。臓物特有の弾力のある食感とコク。お酒がすすみます。

この店では、このブログでも紹介したモジェーハス(mollejas:子羊のリンパ)や、その他、定番の臓物料理のカジョス(callos:胃袋の煮込み)やリニョネス(riñones:レバー)なども賞味できます。店頭のケースには、オレーハス(orejas:豚の耳)もっ!!勢いで頼んでみました。
 
うーん、豚の耳にしか出せないコリコリ感とねっとり感。この相反する食感がたまりません。一人前5.00€ですが、半人前で頼んで3.00€で作ってくれました。少量をいろいとと食べたい日本人にもやさしいお店です。

ちなみに1人前は「ウナ・ラシオン(una ración)」と言います。たいていの店は量が多いです。ですので、半人前「メディオ・ラシオン(medio ración)」で頼むのが、いろいろな料理を試すコツです。

お店はここ。何か、日本の焼き鳥屋に来たような感覚で、雰囲気も楽しめます。臓物系に目がない方には、おすすめのお店です。 ※しょっぱめの味が苦手の方は、「塩、少なめ」(menos sal:メノス・サル)で注文すると良いかと思います。)
 
(Casa Toni  住所:Calle Cruz,14, Madrd)

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